スターバックス、ロンドンで使い捨てカップ代の徴収をテスト導入へ

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わたしたちが大好きなコーヒー。コーヒーを飲むとほっと一息つくことができ、テイクアウトコーヒーを毎日飲む人もいるが、紙やプラスチックの使い捨てカップがリサイクルされず廃棄の過程で環境に負担をかける問題は、その消費量に伴って深刻化している。

IDEAS FOR GOODではこれまで、コーヒーの使い捨てカップ削減や再利用に向けた、企業や自治体の取り組みを紹介してきた。先日もイギリスの環境監査委員会が、使い捨てコーヒーカップ1個につき25ペンスを徴収し、2023年までに全てのコーヒーカップをリサイクルすることを政府に求めた記事を取り上げたばかりだ。

多くの国でコーヒーの使い捨てカップ削減への取り組みが本格的に始まりつつあるなか、英国ではコーヒー業界世界最大手のひとつであるスターバックスが、ロンドン市内の25店舗で使い捨てカップ代5ペンスの徴収を開始することを発表した。今年2月からの3か月間は試験的に導入し、顧客の反応を調査するという。

スターバックスは20年前にイギリスに展開して以来、再利用できるタンブラーの持参を顧客に促してきた。タンブラーを使用すると10ペンス割引する制度を1998年に導入し、2008年には割引額を25ペンスに引き上げた。そして、一昨年2016年には2、3か月の期間限定で割引額を50ペンスにし、顧客の環境に対するさらなる意識向上をはかった。

2014年からは再利用できるシンプルなカップを店舗で1ポンドという手頃な価格で販売もしているが、利用客は全体の1.8%と伸び悩んでいる。それでも使い捨てカップの増加による環境破壊は近年世界中で大きな問題となっており、その削減とリサイクルについての顧客の関心は高まりつつある。

スターバックスは、使い捨てカップ代5ペンスの導入と並行して、店内では陶器カップの提供をより一層徹底し、引き続きタンブラー持参の割引を宣伝していく。試験期間の終了後には調査の結果を発表し、カップ代はすべて環境NPO法人Hubbubに寄付される予定だ。Huhabbubはコーヒーカップの廃棄を減らし、リサイクルにつなげるためのキャンペーンを主導している団体である。

コーヒー業界最大手の1つであるスターバックスが使い捨てカップを有料化するという今回の試みは、世界の使い捨てカップ削減に向けた大きな第一歩になるだろう。スターバックスの調査結果に期待しつつ、私たちひとりひとりも使い捨てカップを出来るだけ使わないように実際に行動していきたい。

【参照サイト】Starbucks to trial paper cup charge in 25 London stores

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