「一杯のコーヒーを通して私たちをはぐくむ地域や地球のサステナブルな未来をつくる」そんなスローガンを掲げ、これまで環境に配慮した紙製ストローへの切り替えや、世界5都市で堆肥化・再利用できるカップの試験導入などをしてきたスターバックスから、新たなグッドニュースが届いた。
2020年11月から日本国内の103店舗で新たな紙カップの導入と、ストローの要らない新リッド(ふた)でホット、アイス両方のドリンクを提供するというのだ。2021年には全国の店舗で導入を開始し、年間にして6,100万杯分(※1)のプラスチックカップの削減を見込んでいる。
今回導入される紙カップは、適正に管理された森林から産出した木材をつかった「FSC認証」を受けており、ホット、アイス双方に使用が可能だ。耐久性が心配だが、内外両面にラミネート加工をし、熱や結露の影響を受けにくくしている。ラミネート加工をしていても、1杯あたりのプラスチック使用量は、これまでのプラスチックカップと比べると約6割削減される計算だという(※2)。
また、新たなリッドではポリスチレンを使用。自治体によってはリサイクルができる素材だ。ストローがなくても飲みやすいよう配慮し、大きめの飲み口に設計してある。アイスドリンクでも、氷は出てこない適度な大きさである。
スターバックスは、2021年2月にはアイスコーヒーやラテ、エスプレッソなど合計17品目のカップとリッドを切り替え予定。フラペチーノや期間限定のドリンクなどは今回の取り組みの対象外となる。
また、新型コロナウイルス感染症の広がりの影響で今年2月後半から禁止されていたマイタンブラーの使用も9月に再開し、店内用に陶器でのドリンク提供も衛生面に配慮しながら10月より再開する。今回の取り組みによるプラスチック削減の効果は大きい。実際の効果や、今回対象とならなかったドリンクについての対応も含め、引き続き注視していきたい。
※1 2021年からの全店展開をベースに、ペーパーカップとストローレスリッドを使用する対象商品の年間提供予測数から算出
※2 プラスチックカップ・旧リッドにおけるプラスチック重量と、ぺーパーカップ・新リッド(ストローレスリッド)におけるプラスチック重量との比較により算出(Tallサイズ換算)