PUMAのサッカーグローブだけで作られたジャケット

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ファストファッションの流行により、「気軽に新しい服を買い、飽きたら捨てる」ことが当たり前になった。GrowNYによると、ニューヨーク市民一人あたり毎年およそ20キログラムの服を廃棄しており、ニューヨーク全体で廃棄される服の量は毎年総じて20万トンにもなるのだという。

新しい素材を使わなくてもお洒落はできる──そんなメッセージを「独創的なアップサイクル」で訴えかけるデザイナーがいる。それが、ニューヨークのデザイナーNicole McLaughlinだ。彼女は2021年3月、スポーツウェアブランドのPUMAとコラボレーションし、使い古しのサッカーグローブで作られたジャケットを発表した。

McLaughlinは、「(このジャケットは)まるでグローブのようにフィットします(笑)」というキャプションを添え、インスタグラムにジャケットの写真を投稿。グローブの指の形、色褪せや擦り切れまでもそのまま活かした斬新なデザインは、キャプションの通り、まるで歴戦のゴールキーパーたちが着る人を包み込み、守ってくれているかのようだ。

過去のインタビューで「『サステナブルな服は地味なベージュでなければいけない』ということはないのです」と述べていた彼女。「持続可能性とファッションの両立」を理想に掲げ、これまでにも、古いバレーボールをスリッパに、カメラバッグをブラレットに、そしてハリボーグミのパックをボードショーツに……と数々の廃棄物を、カラフルで個性的なアイテムに変身させてきた。

パンデミックの影響もあり、人々がこれまで以上に「持続可能性」に注目するようになった昨今。デザインを通して企業にメッセージを送り続ける彼女の活動に、今後も注目していきたい。

【参照サイト】NICOLE MCLAUGHLIN
【参照サイト】Step inside Nicole McLaughlin’s reinvention of streetwear│INPUT
【参照サイト】Clothing is not garbage │GrowNY 

Edited by Yuka Kihara

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