子どもが遊びながら衣服の大切さを学べる、DIYソーイングキット

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あなたが今日着ている衣服や、身につけている小物。それが誰の手でどのように作られ、どこから来たのかを全て知っているという人はそう多くないだろう。現代では、街に出て、お金さえあればいつでも衣類を購入することができる。さらに、2000年代半ば頃から台頭してきたファストファッションの影響で、私たちはより早いスピードで次々と安価な衣服を購入できるようになり、さらに不要となった衣服はいとも簡単に捨ててしまうようになった。

そんななかで、いつしか私たちは自分のものが、どのように、どのくらいの手間や時間をかけて作られているのかを考えることすらやめてしまったのではないか。衣服の作られ方に関する関心の低さ。これは、その本当の価値を理解せず、より安い衣服を求める思考や、ものを粗末に扱うことにつながり、持続可能とは言えない。

そんな状況を子どもへの教育を通して変えようとして作られたのが、英国のデザイン会社が販売する子ども用のニットウェアDIYキット「Puzzleware」シリーズだ。

シリーズの中のステッチ練習用キットには、基本的なステッチ──ランニングステッチ、ホイップステッチ、チェーンステッチなどの解説付きの穴の開けられたカード5枚と練習用の毛糸、そして子どもが使いやすい太めのニードルも入っている。練習用の紙に直接プリントされた解説はわかりやすく、練習に必要な材料も全て揃っているので忙しい親でもこのキットを購入すれば我が子に気軽にソーイングの機会を与えることができそうだ。値段も12ユーロ(約1500円)と、比較的手頃だ。

カードはスコットランドで作られたリサイクルペーパーで、生地は生分解性に優れた100%スコットランド製ラムズウール(※1)を使用。基本的な練習キットの他にも、ニット帽を作ることができるキットや、文字通りパズルの用に組み合わせて自由な作品を作れるキットもあり、子どもが人生の助けとなるソーイングのスキルを楽しんで身につけられるようになっている。

※1 生後6ヶ月までの子羊の羊毛を紡毛加工したウール

キットを販売するデザイン会社Almaborealisを立ち上げたのは、ニットウェアデザイナーMaija Nygren氏。彼女はフィンランド人の祖母と一緒に、編み物を5歳で始めたという。ブランドを立ち上げたのは、自分自身の持ち物を自分で作ることの楽しさを伝えたいという想い、そしてファストファッションへの挑戦──冒頭で述べた、現代に不足している衣服とのつながりを取り戻して欲しいという想いからだ。

Almaborealisでは、Puzzlewareの販売に加え、あらゆる年齢の人に向けたソーイングのワークショップも開催している。ブランドのパッケージには一切プラスチックを使用しておらず、細かな部分での環境への配慮もうかがえる。

実際に自分の手を動かして、自分で使うものを作ってみる。子ども時代にそんな体験を少しでもできた子どもは、大人になったときにきっと、ひとつひとつのものの価値を理解し、大切にする人間に育ってくれるのではないだろうか。


【参照サイト】Almaborealis
【参照サイト】Almaborealis(Instagram)

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