地球温暖化やプラスチックごみ問題が叫ばれる中、世界中で「脱プラスチック」の動きが進み、ストローやカップなど、身近なプラスチック製品が敬遠されている昨今。しかし、便利であるがゆえにプラスチックは生活の至る所で利用されています。
そんな中、カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミーに向けた施策として、日本でも、2030年までにバイオマスプラスチック量を200万トンにすることを掲げ、バイオマスプラスチックの生産と需要を急速に増やすことが求められています。
現在、プラスチックは国内で約1,000万トン利用されていますが、そのうちバイオマスプラスチックは2021年時点でたったの8万トン程度。石油ベースのプラスチックによる温暖化への影響低減と、サーキュラーエコノミーの実現を目指す動きの一環として近年、欧州を中心にバイオマスプラスチックの採用がさまざまな分野で進んでいます。
化学産業のGHG排出量はグローバルでみると約6%、日本においても5%強を占めています。
「化学産業は、主に炭素と水素を原料としてさまざまな製品を作り出す産業です。炭素を少し反応させるとCO2になるため、エネルギー使用のほかに化学反応によるCO2が発生してしまいますが、一方で、炭素を扱う化学企業だからこそ、その炭素の由来を変えることでCO2排出量の削減に貢献できるのではないでしょうか」
そう話すのは、三井化学株式会社の松永有理氏です。同社とIDEAS FOR GOODは、「素材の素材まで考える」連載を2022年にスタート、環境問題を「素材から解決する」ために変革企業を追っています。
本イベントでは、バイオマスプラスチックの重要性や欧米企業による先進的な取組みをご紹介しながら、その重要性や世界の動きを紐解いていきます。ゲストには、デンマークのAalbourg大学で客員研究員として在籍中の青木教授にもお越しいただき、イギリス・フランス・デンマークの欧州在住者の視点で、現地のリアルもお話ししていきます。
素材調達担当の方、サステナブルな製品開発・欧州事例をリサーチされている方、バイオマスプラスチックについて知りたい方など、皆さまのご参加お待ちしております。
イベント内容
- オープニング
- バイオマスプラスチックとは?その特徴を紹介:三井化学
- 欧州におけるバイオマスプラスチック先進事例のご紹介:ハーチ欧州
- トークセッション:青木教授・ハーチ欧州・三井化学
- バイオプラスチックを通じて実現したい未来:三井化学
- 質疑応答
- クロージング
紹介事例
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- Mercedes-Benz:バイオマスを活用した自動車部品向けプラスチック
- Essity:包装にバイオマス素材を使用する女性用ケア製品
- Mattel:バイオマス原料から子ども用玩具
- LEGO:植物由来のプラスチックでつくられた新しいブロック
※ご紹介事例は、当日変更となる可能性があります。
開催概要
日時:2023年11月16日(木)16:00~17:40
会場:オンライン(Zoom)
参加費:無料
参加方法:イベント当日までに、配信URLをお送りします。(イベント終了後は、参加者の方へアーカイブ動画もお送りします。)
お申し込み:Peatixイベントページよりお申し込みください。
※このイベントは、ハーチ株式会社・三井化学株式会社・株式会社メンバーズ、3社共催となります。申込み情報は主催企業間で共有させていただく場合がございます。
こんな方におすすめ
- サステナブル経営を目指す・実践する企業の方
- 企業のブランドマネージャー、商品企画部門担当の方
- カーボンニュートラル社会におけるプラスチック問題に関心のある方
- バイオマスプラスチックに関して知りたい方
- バイオマスプラスチックに関する欧州先進企業の事例収集をしたい方
- サステナブルな製品開発に関心のある方
- 素材転換により脱プラ以外にも選択肢があることを学びたい方
- IDEAS FOR GOODのイベントに関心がある方
登壇者プロフィール
松永有理氏(三井化学株式会社 グリーンケミカル事業推進室 ビジネス・ディベロップメントグループリーダー)
大学では環境経営を学び、2002年三井化学入社。食品パッケージなどの素材であるポリオレフィン樹脂の営業・マーケティング、IR・広報、ESG推進室を経て、2023年6月よりグリーンケミカル事業推進室。バイオマス・リサイクル素材のブランディングとマーケティングを担当。2015年に組織横断的オープンラボラトリー「そざいの魅力ラボ(MOLp®)」を設立、B2B企業における新しいブランディング・PRの形を実践している。PRSJ認定PRプランナー。MOLp®の活動を通して2018年グッドデザイン賞ベスト100、2018トレたま年間大賞(テレビ東京WBS)、Japan Branding Awards2021「Rising Stars」賞受賞。
富山恵梨香(ハーチ欧州・IDEAS FOR GOOD副編集長)
パリ在住。大学では行動経済学を学び、卒業後は日系不動産会社のベトナム、ハノイ支店に約2年間勤務。現在は、国内外の社会的企業に取材する傍ら、体験型メディア事業「Experience for Good」責任者としてベトナム・ハノイの「ウェルビーイング」ツアーなどを企画・実施。フィリピン在住経験のほか、世界20カ国以上への渡航経験あり。
伊藤恵(ハーチ欧州・IDEAS FOR GOOD Business Design Lab 事業開発担当)
ロンドン在住。一橋大学社会学研究科修了。学生時代は東京・シンガポール・香港などアジアのグローバルシティの公共空間・緑化空間について研究し、その後オフィスのインテリアデザインを手掛ける企業にてプロジェクトマネジメントに携わる。現在はIDEAS FOR GOODでのライティング・編集ほか、欧州現地でのリサーチ・プロダクト制作に取り組む。
青木茂樹氏(駒澤大学 経営学部 市場戦略学科 教授・サステナブル・ブランド国際会議 アカデミックプロデューサー)
慶應義塾大学商学部卒業、慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得。南カリフォルニア大学マーシャルスクールオブビジネスにて研究員。山梨学院大学現代ビジネス学部教授などを経て、2008年駒澤大学経営学部市場戦略学科教授。山梨県産業振興ビジョン策定委員会委員、山梨県新しい都市づくり委員会委員などを歴任。日本マーケティング学会サステナブル・マーケティング研究会リーダーを務める。現在は、デンマークのAalborg大学で客員研究員として在籍中。
原裕氏(株式会社メンバーズ 執行役員 脱炭素DX研究所)
1984年アメリカン・エキスプレス・インターナショナル日本支社に入社、外資系広告代理店を経て1999年よりデジタル・マーケティング支援会社メンバーズ(2005年より執行役員)において、大手企業のデジタル・マーケティング支援を行なっている。現在は脱炭素DX業務で企業の脱炭素化を推進中。
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