「すぐ着られなくなる」を解消。ゴアテックスが始めた、子ども用高機能アウターのサブスク

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子どもの成長は喜ばしい。しかし、アウターのような高価な衣料品をたびたび買い替えることに、ため息をついた経験はないだろうか。

あっという間に着られなくなる一着に、経済的な負担と環境への罪悪感を感じてしまう。そんな親たちの悩みに、アウトドア素材で有名なGORE-TEX(ゴアテックス)が意外な解決策を提示した。「所有」するのではなく「利用」する、サブスクリプションの選択肢だ。

 

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2025年9月、ゴアテックスは、ドイツで子ども向けアウターウェアのサブスクリプション型レンタルサービスを開始した。

サービスの仕組みは簡単だ。月額25ユーロ(約4,300円)で、5歳から12歳までの子ども向けに高品質なジャケットが提供される。ユーザーは3ヶ月ごとに、子どもの成長や好みに合わせて新しいサイズ、スタイル、色のジャケットに交換することが可能。子どもたちの日常的な使用による避けられない損耗は、サービスに含まれる保証によってカバーされる。

この取り組みは、アウトドア用品業界で広がるサーキュラーエコノミーへの移行を反映したものだ。製品のライフサイクルを延長するために、多くのブランドがレンタルや再販の試みを始めている。

これまでゴアテックスは、本格的なアウトドアに挑む人々向けの、比較的高価格なブランドとして認知されてきた。しかし、この子ども向けサブスクリプションサービスはその対象を、耐久性、保護機能、そしてコストパフォーマンスを求めるごく普通の家族にまで広げる。

利便性、品質、そしてサステナビリティを一つのパッケージで提供することで、ゴアテックスはブランドの新たな価値を提示。このサービスにより、ユーザーは季節ごとに複数のジャケットを購入する経済的負担と、不要になった服を再販する手間の両方を解消することができる。

この取り組みは子どもたちと、彼らが受け継ぐ地球の両方への配慮を示す、実践的な一手となるだろう。

【参照サイト】GORE‑TEX Kidswear
【参照サイト】Gore-Tex launches subscription service for children’s outerwear

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