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サーキュラーエコノミーとは・意味

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サーキュラーエコノミーとは?

サーキュラーエコノミーとは、簡単に言うと、ゴミが出なくなる経済の仕組みのこと。「取って、作って、捨てる」のではなく「取って、作って、作り続ける」という流れ、ともいえる。サーキュラーエコノミーでは、これまで捨てられてきたものを「資源」と捉えるので、廃棄物が出ず、ものが循環し続けるようになる。それにより、環境負荷が減る。それだけでなく、企業や自治体のコスト削減、原料の調達における危機回避にもつながる。

こうした様々な面でのメリットと、ビジネス界の「持続可能なモデルにしないとゆくゆくは原料を調達できなくなる。気候変動も進行し、ビジネスが立ち行かなくなる」という強い危機感から、先進国を中心に考えが広まった。2015年にはEUが戦略として採用。それ以降、各国の行政や企業のビジネス施策として取り入れられるようになり、世界で急速に広まっている。

サーキュラーエコノミーと循環型社会の違い

サーキュラーエコノミーでは「作る段階から再利用を前提としている」のが、これまでの循環型社会との大きな違いだ。「循環型社会」の考え方は、個人や企業が使用済みのものをリサイクル業者に出すことで、それが新たな燃料、材料として再生され、循環するというものだ。「サーキュラーエコノミー」はここからさらに進み、ものづくりの段階から使用後の再利用の方法、再利用先を計画したうえで、商品を生産、販売するという考え方である。

サーキュラーエコノミーのプラットフォーム

サーキュラーエコノミーのビジネスモデルは、アクセンチュアの分類によると、以下5つの種類がある(『サーキュラー・エコノミー ~デジタル時代の成長戦略~』(日本経済新聞出版社)より)。

  • 再生型サプライ:100%再生・リサイクルが可能な、あるいは生物分解が可能な原材料を用いる。
  • 回収とリサイクル:これまで廃棄物と見なされてきたあらゆるものを他の用途に活用することを前提とした、生産・消費システムを構築する。
  • 製品寿命の延長:製品を回収し保守・改良することで、製品寿命を延長し新たな価値を付与する。
  • シェアリング・プラットフォーム:製品の貸し借り、共有、交換によって、より効率的な製品・サービスの利用を可能にする。
  • サービスとしての製品:製品・サービスを利用した分だけ支払うモデル。 どれだけの量を販売するかよりも、顧客への製品・サービスの提供がもたらす成果を重視する。

海外での動き&事例

欧米では、「このままでは世界は2050年ごろに持続不可能なものになる」との危機感が強い。その解決策としてサーキュラーエコノミーへの取り組みが盛んになっている。

例えば、オランダの首都アムステルダム市は、2015年に、2050年までにサーキュラーエコノミーの確立を宣言。現地の企業は規模の大小を問わず、サーキュラーエコノミーを実現するビジネスモデルを実践している。

製品の事例としては、オランダのスタートアップ企業が作っているFairphone(フェアフォン)が好例としてよく紹介される。Fairphoneは設計、デザインの段階からサーキュラーエコノミーが取り入れられ、廃棄物がまったく出ない仕組みになっている。部品を自分で交換でき、壊れた部分も100%リユース、リサイクルできる。この画期的な仕組みが高く評価され、2012年の発売以降13万台以上を売り上げている。大企業でもフィリップスが、電球を売るのではなく、電球の設置から取り換えまでおこない、ルクス(照度)にあわせて使用料を払ってもらうシステムを導入し、明るさだけを売るビジネスモデルを目指している。

TerraCycleがNYとパリでおこなっている、詰め替え容器で飲料や洗剤、おむつなどを宅配するサブスクリプション制宅配サービス「Loop」も画期的な仕組みだ。宅配の際の入れ物も専用のトートバッグを使っている。ハーゲンダッツやプロクター・アンド・ギャンブルなどの世界的な消費財メーカーが、プログラムに参加を表明している。

日本での動きと今後の課題

日本では、欧米ほど「サーキュラーエコノミー」という言葉が根付いていない。そうした中で、この考えを日本に根付かせることを目的に、2019年に「サーキュラーエコノミー・ジャパン」が設立された。この他にも欧州在住のメンバーを中心に、最新情報を伝える「サーキュラエコノミー・ラボ・ジャパン」という団体も情報発信をしている。

日本でも、もともとレンタカーやカーシェアリングなど、サーキュラーエコノミーの考え方に近いビジネスは行われている。しかしながら「サーキュラーエコノミー」という言葉があまり浸透していないゆえに、こうしたビジネスがまだ「サーキュラーエコノミーである」ということに、企業自体も周囲も気づいていないことが多い。ますます世界で盛り上がっていくであろうサーキュラーエコノミーにこれ以上乗り遅れないためにも、言葉の浸透と、ビジネスモデルの実践を進めていくこと。これが今後の大きな課題だ。

【参照サイト】サーキュラーエコノミー・ジャパン
【参照サイト】サーキュラエコノミー・ラボ・ジャパン
【参照サイト】サーキュラー・エコノミー ~デジタル時代の成長戦略~

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