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ホームレス問題

ホームレスとは

ホームレスとは

ホームレスとは(What is Homelessness)

ホームレスは日本では主に住む場所のない路上生活者を指す時に使われる言葉です。2002年に定められた法的な定義としては、「都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所とし、日常生活を営んでいる者」とされています。

なお近年は、「ホームレス」はその人の置かれた状態を指す言葉であるため、「ホームレス状態」や括弧つきで「ホームレス」と表記するのが一般的です。

数字で見るホームレス問題(Facts & Figures)

日本と世界のホームレス問題の数値をまとめました。

  • 日本でホームレス状態の人は約4,500人。(厚生労働省)
  • 夜間の目視調査から推定される都内のホームレス状態の人は約2,300人(ARCH)
  • 東京都内でネットカフェに宿泊している住居喪失者は約4,000人(東京都)
  • ニューヨークでホームレス状態の人は60,000人以上(AFP)
  • アメリカでホームレス状態の子どもは約250万人(AIR)
  • ホームレス状態の人が最も多い国はフィリピンで約450万人。そのうち約300万人が首都マニラに在住。(ロイター)
  • アメリカでホームレス状態の退役軍人は約38,000人(フォーブス)

ホームレス問題は人の流動性の影響が大きいため、正確な数値を把握することに困難が伴います。

米国やEUの一部の国では、ホームレス状態の定義が日本より広い例も見られます。それらの国では、「望まない同居」「DVなど不適切な住環境」「友人・知人の住居に宿泊」「福祉施設に滞在」といった状態もホームレス状態に含まれたり、「56日以内にホームレス状態になりそう」な状態を福祉支援の対象とする例も見られるなど、定義も様々です。

ホームレス状態の原因(Causes)

個人がホームレス状態になる経緯は人それぞれですが、既存の調査からは共通点も見えています。
多くの場合共通するのは、雇用政策や景気など社会的構造の影響を受けやすい状態にあることと、生活課題を抱えたときに適切なサポートが受けられず、複数の課題を抱えてホームレス状態に至るという2点です。

90年代のホームレス状態の方は、多くが製造業や建設業で非正規職員を経験していたとする調査結果が多数みられます。このような社会構造の影響は、2004年の製造業派遣解禁など労働政策の動きによるところが大きいと言われています。非正規労働者が景気の悪化を受けて突如契約を打ち切られる事例として、2008年のリーマンショックと年越し派遣村のニュースを覚えている方もいるのではないでしょうか。

ホームレス問題

Image via ShutterStock

また、必要なサポートが受けられないこともホームレス状態に至る要因の1つです。虐待家庭での養育や金銭問題、精神疾患や障がいなどの生活課題を抱えながら、適切な公的支援につながらなかったり、社会的に孤立する可能性が高くなる例もみられています。非正規雇用の状態から失業し、家賃が払えなくなって住所を失い、住所がないため再就職できず、役所側によって申請を出させないように水際作戦をされて生活保護も受給できないような悪循環も引き起こされます。

早期に必要なサポートを受けられないことで、生活課題を複数抱えて状態が悪化する傾向が見られています。

ホームレス状態はなぜ問題なのか?(Impacts)

日本がホームレス支援の根拠としている法律(ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法)では、支援が必要な背景を「ホームレスとなることを余儀なくされた者が多数存在し、健康で文化的な生活を送ることができないでいる」としています。

ホームレス問題は、個人の意思にかかわらず社会構造によってもたらされており、それによって生きる上の基本的人権が確保されていない状態として解釈できるでしょう。90年代のバブル崩壊後や2008年のリーマンショック後にホームレス状態の方が急増したことを受けて、社会構造がホームレス問題に与える影響への理解が浸透しつつあります。

米国やEUの一部の国では、ホームレス問題は若年失業率の高さや住宅政策の失敗などによる問題とされることもあり、解決のための住宅政策や若年雇用政策が見られます。社会構造で個人の生活に影響を与え、憲法で人権として保障されている水準の生活を確保できていない状態が、ホームレス問題に表れているといえるでしょう。

ホームレス問題

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ホームレス問題のためにできること(What We Can Do)

ホームレス問題を解決するために私たちに何ができるでしょうか?大きく分けて、「直接かかわる」「支援団体に寄付をする」「ホームレス状態の方を雇用している企業から買う」「問題について知る」といったアクションが可能です。

ホームレス問題に直接関わる方法として、地域のNPOや教会等が行っている炊き出しのボランティア参加や、夜間の路上生活者の数を調査する東京ストリートカウントへの参加が挙げられます。

支援団体を通してのアクションでは、団体への寄付を通して活動を支える以外にも、ホームレス状態の方が路上で販売している雑誌「BIG ISSUE」を購入したり、自身が勤めている会社に「Hubchari」を設置して就労支援の場を提供するなども可能です。自身の仕事のスキルを活かして、プロボノとして支援団体の運営を手伝うこともできます。

ホームレス問題に関する団体

ホームレス問題に取り組む代表的な団体の一例は以下の通りです。

  • 認定NPO法人世界の医療団
  • 東京都内の複数の支援団体とコンソーシアムを形成。ホームレス状態の方に必要な医療を提供しながら、住居を提供するハウジングファーストモデルを実施しています。

  • 認定NPO法人もやい
  • 住居問題を中心に継続的な支援の実施や生活相談を提供することで、社会的な孤立を解消しつつ生活の基盤づくりを支えています。

  • NPO法人Homedoor
  • ホームレス状態の方に食事やシェルターを提供し、就労支援や賃貸入居までサポートしています。上記のHubchariを運営しているNPOです。

【参照サイト】ホームレス等生活困窮者の支援の現状に関する調査事業報告書

ホームレス問題を解決するアイデアたち

IDEAS FOR GOODでは、最先端のテクノロジーやユニークなアイデアでホームレス問題解決に取り組む企業やプロジェクトを紹介しています。

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