シェアリングエコノミーを加速する、ブロックチェーンを活用したスマートコントラクト

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シェアリングエコノミーのプラットフォームを拡大するうえで鍵を握るのが、いかにP2P(Peer to Peer:個人間)の取引における信用を担保するかという点だ。ユーザー同士の信頼が前提になければ、人々が自身の所有する財産を誰かに貸し出すことは難しい。友人同士であれば信用を築くのも簡単だが、それが世界中の見知らぬ人同士となれば、そこにはテクノロジーを活用した新たな信用インフラの構築が必須となる。

そこで期待されているのが、ブロックチェーン技術の活用だ。国家や中央銀行といった信用を担保する第三者機関の存在を必要としないブロックチェーンの仕組みを利用することで、個人間はお互いの過去の履歴に基づいて信用を構築し、取引を行うことが可能となる。

そのブロックチェーン技術を使い、シェアリングエコノミーに参加する個人同士の新たな契約の仕組みを構築しようとしているスタートアップ企業がドイツにある。Simon Jentzsch氏らのチームが新たに開発したのは、ブロックチェーン技術を用いたスマートコントラクト「Slock.it」だ。

Slock.itは、ブロックチェーン技術を用いた決済可能なスマートロックで、あらゆるスマートデバイスに活用できるIoTソリューションだ。Airbnbなどホームシェアリングの分野で活用が広がっているドアの開閉はもちろん、自転車のロックから倉庫のロックにいたるまで、シェアリングエコノミーにおけるあらゆるモノやサービスの決済や受け渡しの場面で活用が期待される。

Slock.itが目指すのは、エージェンシーなど仲介者を介さずにあらゆるモノやサービスが個人間同士で自由に取引される世界だ。第三者や仲介者による信用の担保がなくとも相互が信頼に基づき取引・決済できる仕組みがあれば、サービスの借手と貸手、買い手と売り手の双方にとってメリットが生まれる。

ブロックチェーンとIoTの掛け合わせにより、シェアリングエコノミーが加速する。あらゆる最先端のテクノロジーが線となって結びつくとき、そこに大きなイノベーションが生まれる可能性がある。

【参照サイト】Slock.it

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