本は中身で選ぶもの。表紙を見せない本屋「Blind Date with a Book」

Browse By

好きな作家の本であったり、何かしらの賞を受賞した本を読んだりしているだけではどうもマンネリ化していると感じたことはないだろうか。よく読む作家の作品はある程度傾向が分かってしまうものだし、受賞作品ともなればその内容はあらゆる所で紹介されつくしてしまう。

そこで、あえて中身の分からないワクワク感を活かして本選びをしてもらおうと考えたオーストラリアの書店Elizabeth’s Bookshopsは、本を紙でくるんでタイトルや著者名を隠し、その代わりに書店員が本の説明を短く書き添えて販売するBlind Date with a Bookという取り組みを行っている。オンラインショッピングに対応しており、世界中へ本の発送が可能だ。

表紙を見せない本屋

Image via Blind Date with a Book

ミステリー、恋愛もの、サイエンスフィクションといった幅広いジャンルからイチ押しが選ばれ、それぞれ「観光」「インド」「人生」といった限られた単語で説明されている。文庫本の裏表紙に書かれている紹介文よりよっぽど短い。どうしてこんなに小出しなのかと言えばそれは、著者名や受賞歴を含めた見かけで判断してほしくないから。「ルックスの華やかさには欠けるけど、誠実な人柄には自信あり」ということだ。まずは読んでみよう。

いや、でも自分は見かけにも特定の好みがあるので、という人には別の使い方もある。Blind Date with a Bookは、贈り物としての需要が高いらしい。確かに人へのプレゼントを選ぶ作業は結構悩むものだから、いっそのこと贈り主も中身を知らないモノを渡すのは気楽で円満な方法なのかもしれない。

ところで、このElizabeth’s Bookshopsのサイトに出てくるDon’t judge a book by its cover(本を装丁で判断するな)というフレーズは、てっきりこのサービス用に作られた言い回しなのかと思いきや、本当に「見かけで判断してはいけない」という意味の諺として存在している。まさにこの取り組みにピッタリな英語豆知識だ。

【参照サイト】Blind Date with a Book – Don’t judge a book by its cover
(※画像:Blind Date with a Bookより引用)

FacebookTwitter