旅先や職場、街中で、他の国の人と話をしたいが言葉が分からない。新しい言語を勉強するとしても習得までには時間がかかるし、忙しくてなかなか勉強が続かない。そんな悩みを持っている人もいるのではないだろうか。
アメリカのTimekettle社が開発したオフライン同時通訳イヤホン「Timekettle M2」は、人々のそんなお悩みを解決し、母国語が違う人とのコミュニケーションを可能にする。
Timekettle M2は、日本の2019 年度グッドデザイン賞およびCES(ラスベガスで毎年開催される電子機器の見本市)2019イノベーションアワードを受賞した同社のイヤホン 「WT2 Plus」にオフライン機能を追加した最新版となる。
機能は、オフライン通訳と音楽再生、電話の3つ。オフライン通訳機能はGoogleとMicrosoft、iFlytekなどと提携しており、40の言語と93のアクセントに対応。Timekettle M2を無料アプリに接続して、オフライン音声通訳パックをダウンロードすれば設定が完了。ユーザーはネットワークの制限なく、迅速で質の高い会話を楽しむことができる。
通訳機能では、使う目的にあったモードを選ぶことができる様になっており、タッチモード、レッスンモード、スピーカーモードの3つが備わっている。例えば、相手に話しかけたいときにはタッチモード、授業や映画、ビデオ鑑賞の際に便利なレッスンモード、自身が話した文章を通訳してスマホのスピーカーで再生するにはスピーカーモード、と使い分けができる。タッチモードでは、イヤホンのセンサーに触れるだけで、話した内容が相手の耳の中で直接通訳され、レッスンモードをアクティブにしてスマホを机の上に置くと、スマホが会話を明確にとらえ、イヤホンで自動通訳が流れる仕組みとなっている。
さらに、アプリに接続していないときは、音楽を聴いたり電話をするために使用でき、スマホに接続してイヤホンをタップすることで簡単に音声アシスタント機能も使える。また、イヤホンの使用で気になる稼働時間も、1回の充電で最大6時間の音楽再生と通訳サポート、もしくは5時間の電話が可能で、ワイヤレス充電ケースの使用では稼働時間は最大30時間に延長される。フル充電にかかる時間は、イヤホンとケースともに90分間となっている。
Bluetooth 5.0を搭載しているため、信頼性の高い接続を提供でき、通信範囲は20メートル。iOSとAndroidに対応している。サイズは縦約4センチメートル、横約1.7センチメートル、奥行約2センチメートルとコンパクトで、人間工学に基づき、耳に快適に収まるようにデザインされた。耐汗性および耐水性にも優れており、ジョギングなど、エクササイズしたいときにも安心して使用できる。
現在、Indiegogoでクラウドファンディングを行っており、すでに目標額のおよそ40倍の約4000万円を達成。価格は今ならイヤホン本体と充電ケーブルとアプリのセットが79ドル(約8,500円)からで、オフライン通訳パックも30ドル(約3,200円)で追加できる。日本への送料は10ドル(約1,070円)で出荷は2020年10月を予定している。
オフライン同時通訳イヤホン「Timekettle M2」は、これまで海外の人とのコミュニケーションで壁となっていた言語という壁を取り除き、他の国の人との母国語での会話を可能にした。様々な国や地域の人々との会話は、私たちが異文化や異なる価値観に出会うきっかけにもなるかもしれない。
【参照サイト】Timekettle M2:1st Offline Translation Earbuds
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(※画像:Timekettle社より引用)
Edited by Tomoko Ito