あなたの家の「家事分担」はフェア?対話を促すイケアのゲーム

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新型コロナウイルス感染症の広がりを防ぐため、家で過ごす時間が増えた。家族と一緒に暮らしている人にとっては、パートナーや子供との時間が以前より増えたものの、それに伴う料理や掃除など家事の責任も増え、なぜ自分だけこんなにせかせかと家事をやらないといけないのか、いっそ出社してくれた方が嬉しいのだけど…… などと不満に思ったこともあるかもしれない。

家庭内での公平な家事分担は、近年ジェンダーの平等が叫ばれるようになってから、さまざまな家庭での課題となっている。北欧スウェーデン発の家具量販店イケアによると、「家事はどれほど担当していますか?」という問いに対し、「ほとんど担当している」と回答したのは男性が12%、女性が47%。また、男女共同参画局の調査でも、依然として家事の負担が妻に偏っていることがわかる(※1)

そこでイケアが3月8日の国際女性デーに合わせて公開したのが、「FiftyFifty(フィフティフィフティ)」と呼ばれるデジタルカードゲームだ。これは、自宅における家事の平等について、オープンで楽しく対話を始めるためのツールである。スマートフォンに表示される“デジタルカード”には、たとえば以下のような、パートナーとの対話の切り口になるようなトピックが書かれている。

  • 一番好きな家事は?逆に、一番嫌いな家事は?
  • 他の人に気付かれない“見えない家事”をやっている?
  • “もういい自分でやるよ”と、感謝されていないと感じたり不機嫌になったりしたことはある?
  • これから引っ越すとして、責任の観点から話しておきたいことはある?
  • パートナーが日々やってくれていて感謝している家事は?
イケア

Image via IKEA

FiftyFiftyの内容は、イケアのInstagramストーリーで国際女性デーに限定公開された。英語版の特設ページでは、現在でもいくつかの質問を見ることができるのでぜひチェックしてほしい。

イケアの公式YouTubeチャンネルでは、スウェーデン出身であり、フェミニストとしても著名な人気歌手、ザラ・ラーソン氏が、パートナーでありダンサーのラミン・ホルメン氏とこのカードゲームを使って話しているようすが公開されている。

また、ザラ・ラーソン氏は国際女性デーによせてこんなメッセージも残している。

世界で、女性は男性よりも3倍の家事をしています。それは女性は男性の3倍考え、3倍のエネルギーと時間を費やしているということ。女性だって自分のための時間やキャリアのことを考える時間をもっていいはずです。

新型コロナウイルスの流行により、残念ながら家での不平等が広がっていますが、私たちがその流れを変えなければいけません。家での平等が広がれば、世界もより平等になるはずです。そのためには、話し合うことが一番の方法です。

イケア公式Youtube より引用

イケアは、2021年末までにグループ全体で同一賃金を約束しており、2022年までにはすべての取締役や、店舗、およびその間のすべてのスタッフで5:5の性別バランスの実現に向けて歩みを進めている。

社会の平等は、まず家から。いくつかの質問を使いながら、パートナーと対話を始めてみてはいかがだろうか。

※1 2019年12月号 第6回全国家庭動向調査結果概要の報告 国立社会保障・人口問題研究所「全国家庭動向調査班」

【参照サイト】FiftyFifty – 家事を平等に楽しみ、誰もが幸せな毎日を。
【参照サイト】FiftyFifty – The card game for everyday equality(英語版 詳細)

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