持続可能なブランド運営につながる「ウェルビーイングエコノミー」5大トレンド

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※この記事は、著者サンダー・フェーネンダール氏によって2020年9月4日にduurzaam-ondernemen.nlに寄稿されたものを許可を得て翻訳したものです。

数年以内のブランドに大きく影響を及ぼす5つのメガトレンドについてご紹介する。また気づいていないブランドも多くあるかもしれないが、そろそろ気づかないと手遅れになってしまうだろう。

動画や人工知能、マーケティングオートメーションはもちろん世界的なトレンドで、ブランドを根底から大きく変えるものだ。しかし、ほとんどのマーケターが、これらのトレンドはすでに起きていると感じているだろう。一方で、多くのマーケターがまだ気づいていないものがある。「ウェルビーイングエコノミー」へとつながる5大メガトレンドだ。

1. トゥルー・コスト・カウンティング

自然などから採掘される価値は、現在の経済の仕組みの中ではまだコストとして定義されて計算されていない。しかし、これらのコストはまもなく透明になり、本当のコストとして計上しなければならなくなるだろう。

新しい算出方法が用いられ、採掘によって発生するコストは、汚染や破壊を生じさせている企業が払わなければいけないものになる。これにより、各企業のビジネスモデル転換が加速する。農家にとっての窒素税の導入や、航空会社への二酸化炭素税導入はどのように影響するだろうか。

2. サーキュラーエコノミー

採掘された価値に対して課税されるようになると、資源の運用を変更することにインセンティブが生まれる。資源としての価値が極力失われない方法を編み出し、再利用するために各企業はその工程の最適化を行うだろう。資源としてのIDが組み込まれた建造物などが多く生まれることが予想される。

3. リジェネラティブなビジネスへ

リジェネラティブなビジネスは、現時点ではまだメインストリームではないかもしれない。しかし、ビジネスとは経済の中で発展させるもので、生態系は経済から切り離されたまったく別のものとして存在するという概念はすぐに過去のものになる。

経済と生態系の間の「垣根」を取り払い、ビジネスとして経済を含む大きな生態系や社会のためにどう貢献できるのか、と考えるとき、数々の面白いコンセプトが浮かぶ。どうやって市場を「取る」か、といった考え方とはまったく異なるものになるだろう。与える・再生するビジネスが主流になるのだ。製造の工程で発生するよりも多くの二酸化炭素を空気中から吸収してしまうことやリフィル可能なウォーターボトルなどを想像しよう。ワクワクしないだろうか?

4. 力・資本・富の再分配

現在のビジネスの潮流を達観すると、今後私たちは現在の経済の仕組みから、力・資本・富の分配を劇的に転換する必要に迫られていることに気づく。この結果、ブランドは信頼と相互依存性を高めることができるため、より強く生まれ変わることになるだろう。社会・株主・従業員・顧客すべてに同じだけの議決権と配当を与える銀行を想像してみよう。

5. 変化に巻き込む

クリエイティブな人々は、アイデアを視覚化し、世間を巻き込み、理解を進める役割を担う。つまりは、ニュー・ノーマルを生み出す起点になるのだ。今日の当たり前は、昨日はただの夢だったはず。マーケターたちは、視覚化し、インスピレーションを育て、実現していくことを担っていく。

彼らは、より良い変化のために能力を発揮できる、歴史に残るような局面に生きていると言っても過言ではない。さらに素晴らしい点は、この「変化に巻き込む」仕事は、とても楽しく、広がりがあり、やり甲斐のあるものになる、ということだ。

まとめ

これらの5大トレンドにすぐに順応し、前に進んでいくブランドとは、競い合うのではなく、互いにインスピレーションを与え合うブランドだといえる。さらに、これらのブランドは、従業員エンゲージメントや社内ブランディングにおいて強い魅力を発揮し、今後起こりうるどんな危機に対しても高いレジリエンスで乗り越えていけるはずだ。

【参照サイト】Sander Veenendaal (HelderGroen): “De 5 grote trends voor merken”

※本記事は、ハーチ株式会社が運営する「Circular Economy Hub」からの転載記事となります。

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