ディズニー、住宅不足に挑む。1,300世帯以上が住める大規模計画を発表

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2007年に起きた金融危機以降、アメリカでは深刻な住宅不足が問題となっている。この問題には大きく分けて二つの要因がある。その一つは、そもそもの住宅建設数が追いついていないということ。そしてもう一つが、「安価で住める住宅」が不足しているということである。特に後者については、2020年の新型コロナウイルス流行による家賃の高騰や失業率の増加によってさらに拍車がかかったとされている。

こうした危機的な問題に対して、世界的なテーマパークを運営するウォルト・ディズニー・ワールドは、新たなプロジェクトを始動した。フロリダ州オーランドの南西に位置する「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」の近くに、約80エーカーもの住宅開発用の土地を確保するプロジェクトだ。

同プロジェクトはまだ計画段階ではあるが、適切な認可を受けることができれば、敷地内に1,300世帯以上が暮らせる安価な住宅が建設される見込みとなっている。東京ドーム約7個分の大きさに匹敵する住宅には、ディズニー・ワールドで働く従業員のほか、一般の人々も入居することができ、コミュニティを活性化させるような様々な取り組みも行われるという。

同プロジェクトは、全米が抱える深刻な問題に対して、地域の取り組みからアプローチしていくことを目的としている。ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート社長のジェフ・ヴァーレ氏は、「私たちは複雑な問題を解決するために、これまでも地域社会と手を取り合ってきました。手頃な価格の住宅が不足している問題は、ここセントラルフロリダをはじめ、全米の人々に大きな影響を与えています。今回のプロジェクトでは、当社の強みを最大限に活用することで、地域社会に適切な変化をもたらすことができると考えています」公式サイトで語っている。

同氏が語ったようにウォルト・ディズニー・ワールドは、これまでにも地域社会を活性化させる取り組みに注力しており、過去には、カリフォルニア州アナハイムに手頃な価格の住宅を提供するプロジェクトに対して資金援助を行っている。同住居は、退役軍人や精神疾患を持つホームレスの人々を優先して受け入れ、さらに住民に向けて仕事の紹介や、精神的なサポートをするなど継続的なフォローを続けている。同様の援助によって現在アナハイムには二つ目のプロジェクトが進行中であり、2022年にはさらに100戸以上の住宅が提供される予定だという。

アメリカ全土で暮らすホームレスの人々は現在60万人を超えるとされ、バイデン米政権は、そうした国内の状況に対応するため、2022年から今後3年間で新たに10万戸もの手頃な価格の住宅を建設・販売する計画を発表した。世界的なテーマパークがこうした動きに乗り出すことが、改善に向けた良いきっかけとなることを願いたい。

【参照サイト】Walt Disney World Earmarks 80 Acres for New Affordable Housing Development
【参照サイト】Disney World Earmarks 80 Acres for Affordable Housing
【参照サイト】米政権、住宅不足に対応 手頃な物件10万戸供給へ

Edited by Tomoko Ito

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