偏食の子たちが考えたメニューをプロが再現したら?ロンドンで生まれた「想像レストラン」

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「偏食をする」「食べるのに時間がかかる」「遊び食べをする」

こうした困りごとは2~6歳の子を持つ人々の間で共通していて、子どもの食事について何かしらの悩みを抱える保護者は多い(※)。お店で食べられるものがなかったり、他のお客さんに迷惑をかけたりすることを心配して、外食には行きにくいという声も聞かれる。

では、逆に子どもたちの自由な発想に任せ、料理を考えてもらうのはどうだろうか。しかもその料理の栄養バランスがとれていたら嬉しい……。そんな想像をおもちゃブランドが実現するという。

Image via Play-Doh

そのお店は「Restaurant of Imagination(レストラン・オブ・イマジネーション)」だ。おもちゃのブランドであるPlay-Doh(プレイ・ドー)が期間限定でロンドンにオープンした。オンラインでの事前予約制で、誰でも無料で参加可能。学校が休みのあいだ、子どもの好き嫌いにあわせて食事を用意しなくてはいけない親の負担を軽減しようという目的で企画された。

レストランを訪れた子どもたちは同ブランドが販売するおままごとセット、Busy Chef’s Kitchen set(忙しいシェフのキッチンセット)のキッチンスタンドと、食べ物に見立てた粘土を使ってメニューを創作。すると、本物のシェフが栄養バランスを考慮しながらそのメニューを食事へとつくり変えてくれるのだ。

今回のイベントではピザやパスタ、フルーツ、ドーナツなどがメニューのベースとなる。一見するとメニューの種類は限られているものの、トッピングや形、色などは無限大に変化させられるという。事前に連絡をすれば、アレルギーなどの食事制限にも対応可能。子どもたちの自由な発想が思う存分発揮されそうだ。

Image via Play-Doh

Image via Play-Doh

Play-Dohによると、8割の保護者が日常的に食べ物に対する子どもの好き嫌いと奮闘していると示す研究があり、半数以上の保護者が「子どもたちは、今日何を食べたいのかを自分で決めることができれば、比較的好き嫌いせず食べる」ということに賛成しているという。これをもとに、子どもたちの想像力を生かしたメニューを作ることで、ストレスのない食事体験を提供するという本企画が生まれた。

栄養バランスを気にかけることが大切である一方、強制的に食べさせようとすると子どもと保護者の両方にとって食事が辛い時間となってしまう。子どもたちの想像力をかきたてるような工夫によって、食事の場が全員にとって楽しいコミュニケーションの時間となったら素敵ではないだろうか。

平成27年度 乳幼児栄養調査結果の概要|第1部 乳幼児の栄養方法や食事に関する状況

【参照サイト】Play-Doh Restaurant of Imagination|eventbrite
【参照サイト】Play-Doh launches restaurant that turns customer creations into meals

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