脂肪を燃やして寄付にするアプリ「Charity Diet」

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世界には肥満に悩む人々がいる一方で、飢餓に苦しむ人がいる。インペリアルカレッジ・ロンドンとWHOらが2016年に公表した報告によると、世界の肥満人口は6億4100万人に増加しており、今後10年で5人に1人が肥満になるという。一方で、国連の調査によれば、その数は徐々に減りつつあるものの、世界では未だに7億9,500万人もの人々が飢餓に苦しんでおり、毎年数多くの幼い子供が命を落としている。

世界が抱えるこの矛盾を、私たちはどのように解決すればよいのだろうか。その答えの一つとなるのが、肥満の人々と飢餓の人々をつなぎ、共にハッピーになるための仕組みを提供するアプリ、「Charity Diet」だ。

ダイエットしながら寄付できるアプリ

「あなたの脂肪が地球を救う」というキャッチコピーのもと、2009年から人々の健康促進に向けて活動を続けているNPOのメタボランティアが開発したこのアプリは、運動してカロリーを消費すればするほど、その分だけ寄付ができるというユニークな社会貢献アプリだ。

使い方はとても簡単で、フィットネスやランニング、ウォーキングなど運動消費カロリーを記録できるパートナーアプリとCharity Dietを連携させるだけだ。あとはウォーキングやランニングなどでカロリーを消費したあとに自身が応援する参加団体を選べば、計測した消費カロリーを寄付金額に変換してその団体を支援することができる。寄付レートについては、30kcal~50kcalにつき1円が寄付される予定だという。

ダイエットしながら寄付できるアプリ

現在は国境なき医師団、hunger free world、Save the Children、World Vision、WWF、NPOカタリバが参加団体となっており、主に飢餓問題や教育に取り組む団体を支援できるようになっている。

実際の寄付金額を負担するのはスポンサーとなっている企業らで、ユーザーの利用は完全に無料だ。メタボランティアの代表理事を務める竹田氏によると、まずは2020年の東京五輪までに利用者100万人、協賛企業100社を目指すという。

このアプリを使えば、ユーザーは運動をすればするほどカロリーを消費して健康になれるだけではなく、同時に遠くにいる飢餓に苦しむ人々も支援することができる。自分のために頑張れば頑張るほど結果として誰かの役に立つというこの仕組みは、ユーザーのモチベーションにもなるだろう。

【参照サイト】チャリティー・アプリ「Charity Diet」
【参照サイト】World’s obese population hits 640 million, according to largest ever study
【参照サイト】国連WFP「数字で見る飢餓」

(※写真提供:チャリティー・アプリ「Charity Diet」

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