医師をもっと身近に。24時間365日いつでも診断してもらえるチャットアプリ「MediQuo」

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昨今、話題になったインターネットメディアによる問題は、日本における医療情報への信ぴょう性を低下させてしまう事態となった。本当に信頼できる情報が欲しい、信頼できる医師と出会いたいと思う人も多い。逆説的に、インターネットで見られる即席の情報よりも、直接、医師に自身の身体を診断してほしいと思う人も増えた。

そんな中、日本から離れたスペインでは、患者と医師との距離を今までより近くするスマートフォンアプリが開発された。それが「MediQuo(メディコ)」だ。

MediQuoの最大の特徴は、曜日や時間帯に関わらず医師に直接連絡できるという点である。さらに、世界で10億人以上が利用するメッセンジャーアプリ、WhatsApp(ワッツアップ)と同じように操作ができる。仕組みはいたってシンプルなため、はじめてでも操作につまづきにくく、安心して使えるのだ。

MediQuoには、小児科医、婦人会、心臓専門医、心理学者、栄養士、性科学者など、それぞれの症状に合わせた専門医が登録されている。

利用者はどこか具合が悪くなったり、症状を見てほしくなったりしたら、すぐにアプリを立ち上げてチャットで報告でき、写真や診療録も送信できる。医師がオンラインの場合は2分以内に返信が来るが、即対応できない場合は医師の顏アイコンの横にあるマークが赤色になる。これが再び緑色に切り替われば、対応可能だということだ。

有料版では、直接の診断が必要な場合に診断のオンライン予約をすることが可能だ。さらに、カルテやウェルネスサービスなどの割引、医師の自宅訪問や歯科治療の割引もある。

ちなみに、MediQuoの紹介動画もある。こちらを見ると、大まかな利用イメージの確認ができるだろう。

MediQuoが生まれた背景には、医療保険比較サービスを展開していた大手コンバーター、iSalud.comとの協働が大きい。iSalud.comでは、MediQuoと同様の機能を持つアプリを以前から開発していた。

医師、数学者だけでなく複数のスタートアップ創業者・投資家でもあるギジェ・セラ(Guillem Serra)氏が、医師と患者がWhatAppでやりとりをしている様子を見てヒントを得た。そこに、医療保険サービスであるiSalud.com(https://www.isalud.com/)の創業者のアルベルト・カステジェス(Albert Castells)氏などと協力を得て、アプリ開発に至ったというわけだ。

また、MediQuoは2018年3月6日には300万ユーロの資金調達も達成した。これからさらに機能が充実すれば、スペイン国内で大きな発展も期待できるだろう。MediQuoが目指すのは、誰もがどのような問題でも相談できる医師がいるという、患者と医師の関係性を築くこと。そして、いずれは世界規模で患者と医師を良き友人のような距離感まで近づけることだ。

ちなみに、日本でも類似サービスとして、first call(ファーストコール)がある。こちらも医師と気軽に連絡が取れる仕組みで、スマホだけでなくパソコンからでも、メッセージや動画で診断が可能だ。

スペインと日本、どちらもITの力を使い、利用者の要望に医師が素早い対応をすることで、病気の早期発見・早期治療に取り組める。さらに、医師から自分の症状に合わせた責任のある情報を直接提供してもらえるため、インターネットメディアによる健康被害も起こりにくい。スマホアプリで医療診断の概念を変える動きは、医療情報に対する信ぴょう性への回復につながるだけでなく、医師側のこれからの働き方をも変えるかもしれない。

【参考サイト】MediQuo

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