夢の国でもプラスチック削減を。米ディズニー、使い捨てプラスチックストロー廃止

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プラスチック製ストロー全廃の波が勢いを増している。マクドナルドやスターバックス英国の王室に続き、ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー(以下米ディズニー社)は2019年半ばまでに自社が所有、経営するすべてのテーマパークやリゾートなどから使い捨てのプラスチック製ストロー、マドラーを撤廃すると発表した。これにより、年間あたり1億7500万本以上のストロー、1300万本以上のマドラーを削減できるという。

今回の取り組みは米ディズニー社にとって、使い捨てプラスチック削減の序章に過ぎない。今後はさらに、ホテルやクルーズ船のアメニティーを詰め替え式に切り替え、客室のプラスチックを80%削減する。レジ袋も有料化し、再利用可能な袋をごく低額で販売する方式に変更。将来的には、ポリエステル製のカップ全廃にも取り組むようだ。

「プラスチック製ストローやその他のプラスチック製品をなくすことは、長期にわたる環境経営の取り組みにおいて重要なステップ。これらの世界的な取り組みによって、我が社のフットプリントを削減し、持続可能な目標を前進させることができる」とディズニーのパーク・エクスペリエンス&製品セクション責任者のボブ・チャペック氏は語る。

便利さの一方で、プラスチックはいつの間にか、自然界を埋め尽くそうとしている。2050年までには海中のプラスチックごみは魚の重量を越えると予測されている。これだけでも想像するとぞっとするが、生物に与える影響は深刻だ。

Image via Aardvark

海岸に打ち上げられたクジラやイルカ、カメや海鳥などの体内から大量のプラスチックごみが見つかったというニュースは枚挙に暇がない。波や紫外線で粉々になった「マイクロプラスチック」は、食物連鎖を経て私たちの口へと戻ってくる……と言われている。これらが私たちの人体にどんな影響を与えるかは言うまでもないだろう。プラスチック製品の削減は待ったなし、なのだ。

とはいえ、私たちの暮らしに浸透したプラスチックをなくしていくというのはなかなか想像がつきにくいかもしれない。しかし、使い方を変えたり、他の製品に切り替えたりすることによって、より快適で、環境負荷の少ない暮らし方を見出していくことができるはずだ。たとえば、代替手段の一つである紙ストローはカラフルでなんともお洒落である。

Aardvark」のストロー。インディアナ工場の周辺で、持続可能な方法で育てられた木で作られている

米国の環境NGOコンサベーションインターナショナルの代表サンジャヤン博士は、今回の米ディズニー社の決定は使い捨てプラスチックごみを減らすということ以上に「世界中の多くの子どもや大人が海を大切にし、私たちを支えてくれている自然を守るために日ごろの習慣を変えることができる多くの選択肢を示すことになる」と評価する。

ちなみに、東京ディズニーランドは経営者が別となるため、残念ながら今回の取り組みが実施される予定はないという。アジアの一大リゾートの一つとして、世界的な脱プラスチックムーブメントの波を起こしてくれることを大いに期待したい。

【参照サイト】Disney plans to eliminate plastic straws from theme parks by mid-2019
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(※画像:Aardvarkより引用)

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