スーパーのエネルギー消費を40%カット。冷蔵ショーケースの冷気を閉じ込める新たな3D技術を英企業が開発

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スーパーやコンビニにおける、電力消費が最も大きいものは冷蔵と冷凍だ。埼玉県の調査によると、店舗全体の電力消費に占める冷蔵・冷凍の割合は約60%にものぼるという。多くの食品を冷蔵・冷凍させる必要があることに加えて、通路に冷たい空気を逃してしまうことも電力消費の大きな要因となっている。

今回、イギリスに拠点をおくデザイン技術のコンサルタント会社Wirth Researchが、冷蔵ショーケースから冷気を逃さないための新技術「Next Generation Refrigeration(以下、NGR)」を開発した。これを導入することで、店舗の冷蔵のために必要なエネルギー量とコストを大幅に削減できるという。

エネルギーを削減するテクノロジー

Image via Wirth Research

この技術は、高度な3DモデリングとCFD(数値流体力学)を使用して設計および開発された。CFDは、数値計算と高性能コンピューティングを使って流体の流れを解析し、可視化するためのツールだ。 欧州の標準的な店舗運営条件下では、NGRを組み込んだ冷蔵ショーケースが店舗のエネルギー使用量を40%以上削減することが実験で証明されており、スライド式や引出し式のドアを冷蔵庫に取り付けるよりも大きな効果が期待できた。

すでにイギリスの食品・飲料メーカーWaitrose&Partners社が、国内の4店舗でNGRを導入し、省エネを実現するという。最終的には、すべての店舗の冷蔵ショーケースにNGRを採用する予定だ。

私たちの生活に欠かせないスーパーの、エネルギー消費を大きく削減する技術。テクノロジー分野のグッドアイデアがまた一つ生まれた。

【参照サイト】Waitrose & Partners sets new standard in refrigeration with 40% energy saving
【参照サイト】コンビニエンスストア 消費電力実態調査報告書
(※画像:Wirth Researchより引用)

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