1年で最も華やかで、誰もが待ち望むイベント、クリスマス。街にはイルミネーションが点灯し、モールのショーウインドウには つい手に取りたくなるようなオシャレできらびやかなものが溢れている。しかし、華やかなイベントの舞台裏では、過剰包装によるゴミが多く発生していたり、大量のフードロスがでてしまったりと地球に環境負荷をかけてしまっていることもある。
環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんが「今年の人」に選ばれた2019年だからこそ、地球にも自分にも心地よいクリスマスを送りたいもの。そこで今回は、いつもよりちょっぴりサステナブル&エシカルにクリスマスを過ごす方法を紹介したい。
01.プレゼントを探すなら、エシカル・サステナブルがテーマのお店で
プレゼントの交換会はクリスマスの恒例行事だが、サステナブルに過ごすならぜひコンセプトショップに足を運んで欲しい。サステナブルなプレゼントとはいってもどんなアイテムを選べばいいかわからないという人も、あらかじめ全部の製品がサステナブルであれば困らない。
例えば、代官山にあるstyle table DAIKANYAMAを訪ねてみるのはどうだろう。「サスティナブル・エシカル・ヴィーガン」をコンセプトに、日本国内や海外の生産者が手がけた「(使う人、地域、社会にとって)良いもの」が揃えられている。
直接お店に行くのが難しい人は、環境や社会に配慮したサステナブルな商品だけを扱うオンラインストア・EARTH MALL with Rakutenで選んでみて。
02.ジュエリーを贈るなら、背景にまで気を配って
ジュエリーはクリスマスに贈るプレゼントの中でも不動の人気。
ただ、ジュエリーの生産過程では掘削現場で強制労働や児童労働が行われていたり、鉱物の売り上げが紛争資金となっていたり、採掘に伴い環境が汚染されていたりと、多くの問題をはらんでいるのも事実だ。 「プレゼントを贈る大切な人が、誰かや何かの犠牲の上に着飾ることになるなんて……」と思う方はサステナブルなジュエリーブランドをプレゼントに選んでみてはどうだろう。
さまざまなブランドがあるが、特にAna Luisa(アナ・ルイーザ)は100%リサイクルゴールドを原料としたエシカル且つおしゃれなブランドとして注目されている。自分へのご褒美にもぴったりだ。
03.プレゼントの包装にひと工夫
クリスマスプレゼントの中には、包装紙で何重にも包まれていたり、キラキラのグリッターや色付きプラスチックなどリサイクルできないもので装飾されていたりと環境に負荷をかけてしまうものが多くある。そこで、自分でエコなオリジナルラッピングを施してみるのはどうだろう。
再生紙でプレゼントをくるみ、小枝をくくりつけた麻ひもを一周させれば可愛いギフトラッピングの出来上がりだ。もう少し手を加えるなら、プチ・アップサイクルにトライ。使わなくなったテーブルクロスや古着の一部を切り取ってリボンを作ってみよう。
また、受け取った相手が捨てずに再利用することができる風呂敷を使うのもおすすめのラッピング方法だ。巻き方により様々なモノにフィットし、キャンディのようにかわいらしく巻いたり、カバンのように持ち手ができるように巻いたりと自由自在。風呂敷というと日本の古いイメージがあるかもしれないが、最近はモダンな柄の風呂敷も多数登場している。
ちなみにLUSHにはKNOTWRAPという現代版風呂敷のようなアイテムがある。リサイクルプラスチックを利用してつくられたエコでおしゃれな柄の風呂敷なので、伝統的な風呂敷に抵抗がある人はそちらから始めてみては。
04.モノではなく体験をプレゼントに
私たちの身の回りには既にモノが溢れている。新しいモノを贈っても、たくさんのモノの中に紛れて、結局は埋立地に送られてしまうかもしれない。それならいっそ、「体験」を贈るのも一つの手だ。コンサートのチケットや料理教室の体験チケットを贈ったり、一緒に映画を見に行ったりするのも良い。
もうすでにたくさん持っている「モノ」よりも、思い出として心に残ったり、人生が豊かになったりする「コト」を贈る方がクリスマスにはぴったりなのかもしれない。
05.クリスマスカードはFSC認証付きのものを
FSC認証とは、持続可能な森林の利用と保護を図ろうとする環境ラベルのこと。この認証が付いている紙製品は不当に伐採された木材を資源としておらず、適切な管理の元、生産された紙製品であることが証明されている。大切な人に想いを込めてメッセージを書くカードだからこそ、配慮のある製品を選びたい。
06.パーティーのドレスコードは、「セカンドハンド」
ファッション業界においては、衣服の生産過程で多大な環境負荷がかかることや、労働者が劣悪な環境下で低賃金にて働かされていることなどが問題視されている。毎年、華やかな服を買っては着なくなるというのはもったいないだけでなく、そうした犠牲ありきのファッション業界システムにOKサインを出すということでもある。
今年は、新品ではなくセカンドハンド品を選ぶことで、「何かを犠牲にしたおしゃれはもう必要ない」というファッション業界への小さな意思表示をしてみてはどうだろう。
07.レストラン選びの基準は、「オーガニック・地産地消」
お家ではなくレストランでクリスマスをお祝いする方は、ぜひオーガニックなレストランや地産地消を目指したレストランを探してみよう。いつもは空腹を満たすためだけに適当な食事をしている、という人こそ、丁寧な一皿を味わってみてほしい。
一つ一つの食材の生産地や生産者がわかるレストランで食事をとると、きっと違った感覚が味わえるはず。普段の食事のトレーサビリティを見つめ直すきっかけにもなりそうだ。
08.パーティー料理の材料は、必要な分だけ
クリスマスはホームパーティーの機会も多いはず。手作りの料理をふるまう予定の方も多いのでは?食料品店に行くと多めに買ってしまいたくなるけれど、自分たちの胃袋の容量をきちんと考慮して「必要な分だけ買い、余すことなく使う」ことを心がけたい。
地元の食材を地元のお店で包装してもらわずに買うだけでも、地産地消とゼロウェイストに貢献できる。最近ではタッパーを持参すれば食材を入れてくれるお店もあるようなので、探してみても良いだろう。
09.アプリを使って食品ロスを解消
毎年、多くのおせちや恵方巻が廃棄されることが問題となったように、日本ではイベントごとに大量の食品廃棄物が出てしまっている。もちろんクリスマスケーキも例外ではない。TABETE、Reduce Go、Food Passportなど廃棄される食品を手軽に入手できるアプリはいくつもあるので、それらを使って、地球に優しくパーティーを楽しもう。
まとめ
いかがだっただろうか。こうしてみると、ほんの少し気をつけてみるだけでサステナブルなクリスマスを過ごすことができそうだとわかる。無理のない範囲で取り入れて、楽しみながら、気持ちのいいクリスマスを過ごしてみたい。