エシカルな「容器包装との付き合い方」とは?
〜つくる側、つかう側の新しい共創の形〜
SDGs 12「つくる責任、つかう責任」・「エシカル消費」といったキーワードが浸透し、購買の形が変わってきた消費者が多くなっている。特に、コロナ禍でエシカル消費を意識するようになったと回答している人は30.9%にものぼる。その考え方の変化の一つとして挙げられるテーマが「容器包装」だ。
最近では資源利用の削減の観点から、容器リユースや計り売りなどへの関心も高まっているほか、カカオ豆の殻で作った返却可能なテイクアウト用容器のような、再生資源を使った容器も登場している。
ただ、「いまだに使い捨て容器が主流なのはなぜ?」「コロナ禍で使い捨て容器の使用が増えたと聞くけれど、環境のためにはどうなのだろう」……このようなもやもやを感じたことがあるかもしれない。
では、容器包装は必要ないのだろうか。従来使われてきた容器包装にもそれぞれ特性や利点がある。たとえば、食品用プラスチックは食品の品質や風味を損ねないバリア性や防湿性、臭いの遮断性を持つ。また、アルミ缶は軽量性や高耐食性に加え、使用後のリサイクル性にすぐれており省エネルギーに大きく寄与している。
そして今回のイベントの主役は、牛乳パックなどでおなじみの紙パック。牛乳のような栄養価が高く腐りやすい飲料を安全で衛生的に輸送するために欠かせない。このように、食品や飲料を衛生的に効率よく配送する観点、食品ロスをなくす観点からは、すべての容器包装をなくすのが正解とは限らない。
今回、環境問題に関わる取り組みを進める全国牛乳容器環境協議会(以下 容環協)が、容器包装とのエシカルな付き合い方について、仕事として容器に関わる人から日常生活の中で容器に関わる人、すべての「サステナビリティ」に興味のある人たちとの交流や対話を通じてアイデアを生み出し、一つでも多く実現していくため、本イベントを企画した。
そこで本イベントでは、容環協・遠藤雅人氏による資源循環の課題と可能性についてのインプットを踏まえ、資源削減や容器包装の利点、リサイクル後の用途などさまざまな視点で容器包装との付き合い方について対話する。そして現状の容器包装に関する課題について共有し、容器包装の利点を生かしながら環境負荷を低減させるアイデアを考え、イベントの最後には、参加者のチームごとに「2023年にみんなで実現できる、容器包装の資源循環アイデア」をまとめる。
こんな方におすすめ
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- 自分の使う容器・包装をもっとサステナブルにしたいけれど、「気楽さ」も失いたくない方
- リサイクルをはじめ、暮らしの中での資源循環に興味がある方
- 容器事業者に声を届け、さらに話も聞きながらエシカルな容器のあり方を模索したい方
- これから「エシカルな生活」を始めていきたいと思っている方
- 事業で扱う容器・包装を変えたいが、周りに認められる良いアイデアがなく困っている方
- 他の容器事業者とつながり、今後のために協業したいと思っている方
イベント概要
開催日時 | 8月26日(木)14:00~17:00(Zoomオープン13:50) |
主催 | 全国牛乳容器環境協議会(容環協) ※牛乳などの容器に関わる乳業者と容器製造者が主な事業者の団体です。 |
共催 | IDEAS FOR GOOD、Future Sessions |
参加費 | 無料 |
定員 | 80名 |
タイムテーブル | 14:00- イントロダクション、チェックイン 14:25- 容器包装の役割、容器包装とのエシカルな付き合い方 15:20- なぜ資源循環は面倒になってしまうのか?もっと楽に楽しく取り組むには 16:05- 「2023年にみんなで実現できる、容器包装の資源循環アイデア」を考えるセッション 16:45- チェックアウト ※各パートでは講演、グループでの対話、ブレインストーミングなどのアクティビティを行います。 ※途中休憩を挟みます。 |
参加方法 | Zoomにてご参加ください |
Zoom参加 | OUR FUTURESより申し込みください (定員80名)リンク |
登壇者のご紹介
遠藤 雅人(全国牛乳容器環境協議会 常務理事)
1987年森永乳業(株)に入社、2010年から環境担当となり社内および業界団体の委員として活動。2020年5月から(一社)日本乳業協会常務理事、全国牛乳容器環境協議会常務理事、飲料用紙容器リサイクル協議会専務理事を兼任し、乳に関係する環境の課題に取り組んでいる。 また、プラスチック容器包装リサイクル推進協議会副会長、紙製容器包装リサイクル推進協議会理事、食品産業センター環境委員、国際酪農連盟(IDF)環境常設委員会(SCENV)委員として、それぞれの活動にも参加。
【参照サイト】全国牛乳容器環境協議会(容環協)
ファシリテーター:筧 大日朗(株式会社フューチャーセッションズ 代表取締役副社長)
富士ゼロックス株式会社にてソフトウエア開発に従事した後、2007年よりKDI (Knowledge Dynamics Initiative)にて知識経営リサーチ・コンサルタント。知識経営視点でのワークスタイル/ワークプレイスデザイン、R&Dプロセスデザイン、デザイン思考による新サービス開発、未来シナリオを基点とした事業革新といった変革活動の推進と支援を手掛けてきた。2012年10月より株式会社フューチャーセッションズに参画し、2019年8月より現職。
人や組織の間にある変化を阻む慣行軌道・意思決定・行動変容の問題を解決する方法論やプログラム開発をリードし、創造的な組織への変革を推進する事業開発・組織開発・地域開発プロジェクトを多数手がけている。
【参照サイト】株式会社フューチャーセッションズ