日常生活で、ゼロウェイストや脱炭素を意識した活動は、徐々に増えてきている。これからは、エンタメや観光といった娯楽をこれまで通りに楽しみながら、同時に環境負荷削減を目指す取り組みにも注目していくことが求められていきそうだ。
株式会社アドバンテックは株式会社GOODTIME(グッドタイム)と協働し、愛媛県西条市に日本初となるゼロエネルギーホテル「ITOMACHI HOTEL 0(イトマチ ホテル ゼロ)」を発表。
環境省が定めた最高ランクの「ZEB(ゼブ)」を取得し、建物に消費するエネルギーと創るエネルギーの機能を同時に備えることで、電力消費の実質ゼロを目指したホテルだ。
ZEBとはNet Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称で、同類のものにはZEH(ゼッチ ※ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称)があり、こちらはおもに一般住宅に適用される規格だ。
建物用途別のエネルギー消費量を比較した場合、ホテルの床面積あたりの電力消費量は飲食店に次いで2番目に高いといったデータもある。ホテルを運営するGOODTIMEらは、国内のホテル運営で電力消費量の実質ゼロを目指すことは、脱炭素社会をより早く実現させる可能性を秘めていると考えている。
また、ITOMACHI HOTEL 0が建設される「いとまち」は、「エネルギー」「テクノロジー」「グリーンインフラ」「食」「建築」をキーワードとしたコンセプトシティ。すでに開業しているほかの施設も「ZEB Ready(ゼブ レディ ※4種類あるZEB基準のひとつ。再生可能エネルギーを除く一次エネルギー年間消費量を50%以上削減)」を取得しており、区画内にあるマルシェやレストラン等は、ZEBで生み出された電力が活かされている。
災害発生時は、約800人分の非常用電源・水・食を3日間まで提供できる防災拠点としての機能も備えており、新しい地方創生の街として期待されている区画だ。ITOMACHI HOTEL 0は、そんないとまち全体を楽しめる「まち泊」の拠点となるホテルを目指している。
設計は、新国立競技場をはじめ数多くの世界的建築物を手掛けてきた建築家・隈研吾氏が担当。延床面積は907坪、客室は最大57室、カフェや多目的スタジオのほか、キッチン付きコワーキングスペースやランドリーも備えており、ワーケーションでも利用できるようになっている。
開業は2023年5月予定だ。宿泊施設や観光を楽しみながら電力消費量実質ゼロで過せる旅を、ぜひ一度体験しにいってみよう。
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※本記事は、ハーチ株式会社が運営する「Life Hugger」からの転載記事となります。