【2023年8月】犬と5分触れ合うだけで健康に。ちょっと心が明るくなる世界のグッドニュース5選

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社会をもっとよくする世界のアイデアマガジン、IDEAS FOR GOODの編集部が選ぶ、今月の「ちょっと心が明るくなる世界のグッドニュース」。前回の記事では、暑い都市の気温を下げるカギは植樹だということや、世界初の「歯の再生」薬が日本で臨床試験されていることなどをご紹介した。

日々飛び交う悲しいニュースや、不安になる情報、ネガティブな感情ばかりを生む議論に疲れたあなたに。世界では同じくらい良いこともたくさん起こっているという事実に少しのあいだ心を癒し、また明日から動き出そうと思える活力になれば幸いだ。

愛に溢れた世界のグッドニュース5選

01. 海のプラスチックごみ、過去20年間で予測されていたより少量

5,000万トンから3億トンと推定される、海洋プラスチックごみ。最近のオランダ・ユトレヒト大学の研究では、実際の量は320万トンほどだということが報告された。

同大学の海洋学者ミケール・カーンドルプ氏とその研究チームは、世界中で2万件以上の信頼できる測定値に基づいて計算を実施。彼らによると、特に川から海に流れ込むプラスチックの量は、これまで考えられていたよりもはるかに少ないという。

もちろん大量であることに変わりはないので、楽観視できるような結果ではないが、希望はあると結論づけられている。

【参照サイト】Less plastic in oceans than assumed: Dutch researchers

02. パリ・ノートルダム大聖堂の再建、大きく前進

2019年4月、火災により尖塔と屋根の大部分が焼失したノートルダム大聖堂。現在その再建に向けて、フランス地方部では建築家、エンジニア、職人らが互いの技術を掛け合わせたプロジェクトを進めている。

古くから使われるオーク材で設計を行い、コンピューティング技術を活用しながら、高さ300フィートの尖塔を元のデザインに戻そうとしているのだ。2023年7月には施工のリハーサルも行われ、進み具合は順調だという。

2024年には、再び人が入れる状態を目指しているそうだ。

【参照サイト】Notre Dame cathedral reconstruction project takes a big leap forward

03. イングランド、有料化によってレジ袋の使用率が98%減少

日本でもすっかり当たり前となりつつあるレジ袋有料化。日常のなかで減らせるプラスチックは減らしていくために始まったこの対策だが、その効果が顕著に出ているのが、英国イングランドだ。

同国の環境・食品・農村省(Defra)の2023年7月の発表によると、大手食料品チェーン7社によるプラスチック製レジ袋の年間配布量が、2014年(レジ袋廃止の1年前)の76億枚から、2022年に1億3,300万枚まで激減したという。

ただし、この統計はすべての種類のプラスチック袋を考慮したものではなく、政府は先日石油・ガス井戸の大規模な新設計画も発表したばかりと、課題も残る。それでも、有料化するだけで消費者の行動に大きな影響が出たことが証明されたのは喜ばしい。

【参照サイト】Supermarket plastic bag charge has led to 98% drop in use in England, data shows

04. 産後うつに効く錠剤、アメリカ食品医薬品局が初の承認

米国全体の医療品規制・食の安全を管轄するFDA(アメリカ食品医薬品局)が、子供を産んだばかりの母親に処方できる史上初の錠剤を承認した。

実験によると、2週間の投薬を続けることで、母親のうつ病の症状が、投薬開始後早ければ3日以内に改善されることがわかった。不安障害や睡眠障害、無気力などさまざまな症状の改善が期待されている。

FDAの精神科部長のティファニー・R・ファルキオーネ博士は、同局の声明でこう述べる。「極度の、時には命を脅かす感情に対処する多くの女性にとって、経口薬を利用できることは有益な選択肢となるでしょう」

【参照サイト】FDA approves first pill for postpartum depression

05. 短時間でも、犬を撫でることで健康になれる

犬を撫でて、犬に受け入れられると幸せな気持ちになる。たとえ短い交流でも、犬と触れ合うことが私たちの健康状態を向上させる。そんなことが、米国のバージニア・コモンウェルス大学の研究によって証明された。

同大学によると、自身が飼っている犬か、そうでないかにかかわらず、犬と5分から20分触れ合うことは、人間のストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを低下させ、幸せホルモンであるオキシトシンを増幅させるという。また、これは犬自身のオキシトシンを増加させることに繋がると発表されている。

近年、福祉施設などで働くセラピードッグなどもいる。人間にとって身近な存在との触れ合いが、改めて有益であり、嬉しいことだと信じられる発表だ。

【参照サイト】Petting other people’s dogs, even briefly, can boost your health

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