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みなさん、こんにちは。IDEAS FOR GOOD共同編集長の富山です。いつもIDEAS FOR GOODを読んでくださっているみなさんに、今日は少し、個人的な想いも交えてお伝えしたいことがあり、このコラムを書いています。
先日、IDEAS FOR GOODでよく企画をご一緒させていただいている企業の方との会話のなかで、こんな言葉をいただきました。
正直に言えば、IDEAS FOR GOODが巨大なメディアパワーを持っている媒体だとは思っていません。でも、そこがいいんですよね。大きな資本や政治力があるからではなく、「自分たちなりに正しいことをしよう」と奮闘している人々が、ちゃんと社会に気づいてもらえて、その輪が広がっていくほうがいい。
創業時の加藤さんの想いや、草の根で届けようとする姿勢に、これまでずっと共感してきました。そんな人々と、一緒に届けたい。みんなでやらないと、社会をよくする動きは、決して広がりませんから。
その言葉に、不意に胸が熱くなりました。そしてふと、私自身がIDEAS FOR GOODに出会った6年前のことを思い出したのです。画面の向こうに広がっていたのは、誰かの「正しさ」を押しつけるのでも、課題をセンセーショナルに切り取るのでもなく、ただ自分たちが信じる小さな草の根の実践ひとつひとつに耳を傾ける、前向きなジャーナリズム。
今の社会も素敵だけれど、社会は「もっと」よくできる。IDEAS FOR GOODを開けば、そんな前提に立ち、日々奮闘する世界中の人々と、彼らの手から生まれたユニークなアイデアに出会うことができる。そしてそのひとつひとつが、また誰かの背中をそっと押していく。
メディアの編集部の一員となった今も、そんな信念に背中を押されながら、文章を通して日々出会う人々に励まされながら、編集部みんなで毎日コンテンツに向き合っています。
とはいえ、そんな日々の営みも、決して平坦な道のりではありません。気候危機や社会の分断、経済の格差、そして民主主義の揺らぎ。私たちが生きるこの世界では、こうした課題が複雑に絡み合い、メディアの存在意義そのものが問われる局面が増えてきました。
情報は、今や絶え間なく流れ続けています。人の目にとまるには、刺激的なタイトルやシェアされやすい構成が求められ、複雑さや問いを含んだ文章は見過ごされがちになっています。さらに生成AIにより、言葉は“量産”できるものになりました。そんな中で、「なぜこの言葉を選ぶのか」「誰の声を聞くのか」といった、本来立ち止まって向き合うべき問いが、置き去りにされているようにも感じます。
再生回数、フォロワー数、広告収益。メディアが生き残るためには、こうした数値が避けられない指標になっていることも、たしかに事実です。でももし、その潮流が、まだ誰にも届いていない声に耳を傾けることや、違和感や痛みを言葉にすることを「非効率」として切り捨ててしまうのだとしたら。私たちが大切にしてきた、メディアとしての独立性や、情報に向き合う誠実さは、決して簡単に手放してはいけないものだと、改めて強く思うのです。
けれど、理想だけでは、メディアは続いていきません。もしかしたら、すでに気づいてくださった方もいるかもしれませんが、このたび私たちは「サポーター制度」を始めました。いつもニュースレターや記事を読んでくださっているみなさまと「編集部」「読者」という枠を越えて、「一緒にメディアを育てていく」ための新しいつながりとして。
IDEAS FOR GOODが、知やアイデアに出会い、行動のヒントを見つける場であり続けること。問題ばかりに見える社会の中に、小さな希望を見出せる場所であること。その想いをこれからも継続していくために、月100円からのサポートが、私たちにとって、本当に大きな意味を持ちます。
もちろん、こうして今この記事を読んでくださっているこの時間も、私たちにとってはかけがえのない支えです。記事をそっとシェアしていただくこと、誰かと話題にしてくださること。そのひとつひとつが、日々の力になります。
IDEAS FOR GOODが、これからも社会の片隅にあり続けてほしいと感じてくださる方がいたなら。どうか、それぞれのかたちで、そっとつながっていただけたら嬉しいです。
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