広島に育つ植物から、戦後を考える企画展示「ひろしま みどりとりどり」【8/17まで東京開催】

Browse By

「75年は草木も生えない」と言われた戦後の広島──しかし戦後80年を迎えた今、広島の街にはさまざまな植物が育ち、一部の「被爆樹木」を除いてすべて戦後に芽を出した。焼け野原となった街には国内外から木々が贈られ、現在の平和大通りには110種にのぼる木々が生い茂っているのだ。

一方で、広島では倒木のニュースが相次ぎ、管理不足が指摘されている(※1)。1950年代に平和を願って贈られた種から育った木も含まれており(※2)、人間が管理できる範囲への限界が見え始めているという。

このような広島と植物の関わりに光を当てた企画展「ひろしま みどりとりどり」が、2025年8月1日(金)〜8月17日(日)まで東京・表参道のYUGEN Galleryにて開催されている。人間の都合とは異なる時間軸で移ろいゆく植物を扱った作品を広島で発表してきた4名の作家、徳本萌子氏、渡辺真悠氏、高松明日香氏、有田大貴氏が新作を交えてギャラリーを彩る。

戦争は、人間だけに影響するものではない。植物たちは、戦後をどのように生きてきたのか。そして戦後80年を迎える今、街と植物の歴史から今の世界をどう捉え直すことができるのか。

復興を静かに見守ってきた植物たちに想いを馳せるこの場は、「戦後の幹と根を考える」時間を生み出してくれるはずだ。

開催概要

プログラム名 戦後80年特別企画「ひろしま みどりとりどり」【東京】
会期 2025年8月1日(金)〜8月17日(日)※会期中無休
開館時間 平日:13:00〜19:00
土日祝:13:00〜20:00
※最終日のみ17:00終了
※入場は閉場30分前まで
会場 YUGEN Gallery
住所 東京都港区南青山3-1-31  KD南青山ビル4F
料金 無料
予約 不要

広島で相次ぐ倒木“命の危険も” 再発防止に向けて徹底分析
平和大通り 倒木相次ぐ 1年余で3件 支柱補強後も

【参照サイト】【YUGEN Gallery】戦後80年特別企画「ひろしま みどりとりどり」植物をつうじて戦後と都市を見つめ直す YUGEN Galleryにて2025年8月に開催決定。
【参照サイト】戦後80年特別企画「ひろしま みどりとりどり」【東京】|YUGEN Gallery
【関連記事】【7-8月 東京・広島開催】「1945年8月6日」以前の“平和な一日”に触れる。暗闇の対話プログラム・PEACE IN THE DARK

FacebookX