パリジェンヌのランナーがデリバリー。カルフール流ブランドコミットメントの伝え方

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自社がブランドとして大事にしたい価値観やコミットメントを広く消費者に伝え、共感を得ることでブランド力を高める。唯一無二の存在になるためにオリジナルティを打ち出して差別化を図り、継続的に多くの顧客と収益を獲得する。これは実に困難なことであり、だからこそビジネスの世界ではブランディング戦略は非常に重要となる。

その戦略の一環として、フランスにある小売チェーン大手のカルフールが、ユニークな方法で同社のブランドコミットメントを広めるためのキャンペーンを実施した。CMなど一般的なプロモーションとは違った形で、なおかつインパクトのある方法とは一体どんなものだったのか。

同社が実施した企画とは、毎年パリで開催されている女性限定のマラソンイベント「La Parisienne」(ラ・パリジェンヌ)との提携3周年を記念して、カルフールが運営するECサイト「Ooshop」で注文された商品のデリバリーを、イベントに参加する女性ランナーが行うというものだ。

秋めいてきたパリの9月、顧客からの商品を載せた一台の大型トラックがとある地点に到着した。そこにはこのイベントに参加するたくさんのパリジェンヌのランナー達が待ち構えていた。爽やかで、ナチュラルで、健康的なイメージがする女性ランナーたちに、GPSの付いたリュックサックが渡される。

そして彼女達は、それぞれのお客様の家へとパリの街を颯爽と走りだす。顧客らは、自分が頼んだ商品のデリバリーを行っているパリジェンヌが現在どの地点を走っているのかをGPSで確認でき、このスペシャルなイベントに一緒に参加しているという連帯感を感じてワクワクしている様子がうかがえる。3日間に渡るこのキャンペーン期間中、すべての配達はこの女性ランナー達によって行われた。

このキャンペーンの背後にあるのは、カルフールが提示したいブランドの価値観だ。Ooshopは「Sport(運動)」「Well-being(健康な暮らし)」「Serenity(安らかさ)」というキーワードをブランドコミットメントに置いており、それこそがラ・パリジェンヌを協賛する理由でもある。

しかし、ただ単にマラソンイベントにスポンサードするだけでは、この同社のブランドコミットメントは広くは浸透しないだろう。そこで、今回カルフールはECという自社の事業の特性を活かして「デリバリー」と「女性ランナー」を掛け合わせることで、ラ・パリジェンヌのイメージを上手に自社のブランドイメージに融合させるユニークなプロモーションを実現した。

大々的な広告やCMだけではなく、このように人々の関心を集め、顧客をも巻き込むユニークなプロモーションは消費者でなくともワクワクさせられ、印象的なニュースとなる。コストをかけずに自社のブランドを上手に広めるグッドアイデアだ。

【参照サイト】Ooshop fait courir les Parisiennes ! Notre ligne d’arrivée, c’est chez voous!