会議が終わったあとに「結局何が決まったんだっけ」と首をかしげたり、誰かの講演を聞き終えたあとに「いい話だった」という漠然とした余韻しか残っていなかったりすることはないだろうか。内容が多岐にわたる会議や講演であればなおのこと、その場の話題についていくのに精一杯で、ほんの10 分前の話も記憶していないことは少なくない。
そんなときのためにノートをとるのは一般的な方法だ。議事録係がいる場合もあるだろう。ただ、文字のみの記録だと、それをパッと見ただけで直観的に内容を把握することは難しい。そこでニューヨークとサンフランシスコに拠点を置くクリエイティブチームのImageThinkは、ミーティングやイベントで話された内容を文字とイラストで記録する「グラフィックレコーディング」というサービスを提供している。
シンプルでキュートなイラストが魅力的なImageThinkだが、グラフィックレコーディングの最終目的は単に素敵な絵を描くことではない。話の要点をとらえたビジュアルイメージを参加者がリアルタイムで共有することで、人々のアイデアを刺激したり、よりスムーズに業務を遂行させたり、ブランディングに一役買ったりすることが狙いだ。
このサービスを利用したLEGOのJohn McCormackは、「ImageThinkがいれば会議の後も情報を忘れない。ビジュアルボードを見返して記憶を呼び起こすことができるからだ」とコメントしている。
いわばImageThinkは、話し言葉を視覚言語に落とし込むプロ集団だ。「非常に専門的な内容であっても対応できるのか」という質問に対しても、「特殊な言葉を全て理解していなくても、アイデアを正確に描くことは可能」と回答している。
プレゼン資料でも図や表を効果的に使うようアドバイスされるのだから、記録にもビジュアルイメージを取り入れるのは非常に理にかなったことだ。確かに、と腑に落ちた人はImageThinkingを導入してビジネスの常識を「描き」換えてみてはいかがだろうか。
【参照サイト】ImageThink