ビールの旨さはそのまま。世界最大ブルワリーがエコな泡を製造へ

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ビール。その気泡が弾けると同時に私たちの日頃の悩みやストレスも弾けさせてくれる飲み物。そんな泡の正体は重曹とクエン酸の化学反応で生まれた二酸化炭素だ。

しかし、ビールに関わる二酸化炭素は泡だけではない。ビールの製造過程では多くの二酸化炭素が排出されていることをご存知だろうか?

この二酸化炭素の発生は地球環境にさまざまな悪影響を及ぼす。その代表例として地球温暖化があげられるだろう。 ここ数十年間で平均気温が約1℃上昇していると言われている。また、このままいけば100年後には現在の平均気温より約4℃も上昇している可能性があるという。たった4℃と思うかもしれないが、世界自然保護基金によれば、この約4℃の違いが野生動物の約50%を絶滅させる恐れがあるというのだ。

このまま地球温暖化が進み気温が上昇し続ければ、美味しく冷たいビールを飲むに適した気温にはなれど、ビールを作ること自体が禁止される日が来るかもしれない。

そんなビールの製造過程で発生する二酸化炭素量を抑える新しい醸造方法を、ベルギーに本社を置く世界最大のブルワリーAB InBev(アンハイザー・ブッシュ・インベブ)が生み出した。

人が数人いるバーの机の上にビール瓶が一本置いてある

Image via AB InBev

従来のビール製造過程では、蒸気を使って煮沸する工程があるが、AB InBevは、通常の沸点よりも低い温度で、ナイトロゲンまたは二酸化炭素を吹き込むことにより、煮沸と同じ状態を作り出すことができる醸造法を開発したのだ。

沸騰させないことにより使用する熱量を抑えられ、結果として排出される二酸化炭素量は少なくなる。また、蒸発する水の量も5%から1%以下に抑えることができるのだ。さらに、この方法はビールの味には影響を与えないという。

仮にこの製造方法が世界中の蒸留所で採用されれば、従来の方法に比べて1年間で5%もの二酸化炭素排出量を抑えることができると予想されている。この5%は一般家庭12万世帯でのエネルギー消費量に等しい量になるという。

ビールの入ったジョッキが畑の真ん中に置いてある

AB InBevはむこう10年間で、この新しい環境にやさしい製造方法の特許を取得しているが、規模の小さい醸造所には無料で提供することにしている。

ほかにもAB InBevは、再生可能な電力への移行や返却・リサイクルができるパッケージを使用することにも力をいれている。世界最大手のブルワリーがこのような革新的な動きを見せることは業界の流れを大きく変える一歩になるに違いない。

普段の生活においてビールという娯楽は、ちょっとした非日常感を味わうためにとても大切なものだ。しかし、そんな娯楽を楽しむ際にも環境問題を少し考えた選択をしてみてはどうだろうか?

【参照サイト】World’s largest brewer develops greener way to put bubbles in beer
【参照サイト】AB InBev
【参照サイト】気候変動の影響により35の地域で生物種の50%が絶滅のおそれ
【参照サイト】2017 is so far the second-hottest year on record thanks to global warming

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