サグラダファミリアをはじめとした建築の巨匠ガウディの作品群で知られる、スペイン第二の都市バルセロナ。この芸術にあふれる街でサングラスブランドFOSが提供するのが、自分だけのオリジナルサングラスづくりを体験することができるワークショップだ。
完成した製品を見てみると、どれもカラフルで一つひとつ違った美しい色合いを持つ、スタイリッシュなサングラスばかり。しかしこのサングラス、ただのお洒落な製品ではない。実はすべて、100%リサイクルプラスチックでできているのだ。
2人のデザイナー、MarcとAniolの指導のもと行われる2時間のワークショップでは、まずそもそもプラスチックとは何か、どのようにリサイクルされるのか、また、持続可能な製品づくりとは何かについて学ぶ。そのあと参加者は、色とりどりの廃プラスチック片の中から好みの色を選び、専用の装置でフレームを作成する。プラスチック片の組み合わせや配合の割合により、完成品の色合いが変わってくるため、どれ一つとして同じサングラスはできない。
5色の中から選ぶことができるレンズは、UV400の高品質のもので、完成したサングラスは機能性も高い実用的な製品だ。FOSによると、彼らの監修のもとでは、これまでサングラスづくりをした経験やスキルがない人でも、「それなり」の製品ではなく、「トップ・クオリティ」の製品が作れるという。
また、このサングラスの特徴は、丁番やねじを含め、すべてのパーツがリサイクルプラスチックでできていることにある。そのため、役目を終える際は、再びそのままリサイクルすることができる。FOSのサングラスは永遠にゴミにならず、新たな製品に生まれ変わり続けるのだ。
近年プラスチックゴミが大きな問題になっていることは、誰もが耳にしたことがあるだろう。しかし、それに対して、実際に何か行動を起こしている人は一体どれだけいるだろうか。環境問題にはあまり興味がないけれど、ファッションが好きな人、ものづくりが好きな人、人とは違うことをしてみたい人。そんな人たちがそれぞれ違ったきっかけでサングラスづくりのワークショップに参加し、学び、自分の手でリサイクルサングラスを作り上げ、それを毎日自分で身につける。
実際にこのワークショップを体験をした人は環境問題により関心を持つようになるだろうし、その輪は彼らの身につけるサングラスを目にした友人たちにも広がっていく。こんなふうに、世界は少しずつ変わっていけるかもしれない。
【参照サイト】FOS lets you handcraft your own sunglasses from 100% recycled plastic waste
【参照サイト】FOS