アディダス、「海に浮かぶテニスコート」で環境問題を訴える

2022.03.07

海洋プラスチックごみ問題の解決を目指す、スポーツブランドのアディダス。同社は2024年までに、すべてのシューズとアパレルに使われるポリエステルを、リサイクル素材に切り替えるという目標を掲げている。

アディダスはこれまでにも、プラスチック廃棄物をアップサイクルして生まれた素材「パーレイ・オーシャン・プラスチック」を発表したり、参加ランナーが1キロ走るごとに、同社がペットボトル10本相当の海洋プラスチックごみを回収するサステナブルムーブメント「RUN FOR THE OCEANS」を開催したりと、様々な方法でプラスチック問題に取り組んできた。

そんなアディダスは、2022年1月、多くの人にプラスチックごみの問題について考えてもらいたいという想いから、世界最大のサンゴ礁として知られるオーストラリアのグレートバリアリーフに、再生プラスチックでできたテニスコートを浮かべるキャンペーンを実施した。

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テニスの4大国際大会のひとつである、全豪オープンの開催時期に合わせて実施された同キャンペーンでは、グレートバリアリーフの美しさにインスピレーションを受けて作ったという、アディダスのテニスウェアを着たモデルたちが登場。これらのテニスウェアには、パーレイ・オーシャン・プラスチックが使われている。

キャンペーンは、アディダスが2015年からパートナーを組んでいる海洋環境保護団体「Parley for the Oceans」と共同で実施された。先述したRUN FOR THE OCEANSやパーレイ・オーシャン・プラスチックのプロジェクトも、同団体と共に取り組んでおり、企業とNGOの連携を積極的に進めている。

今回のテニスコートのプロジェクトは、本来そこにあるはずのないものを出現させることで、私たちが直面する環境問題を強く実感させている。海という公共空間を、議論の場として捉え、人々が能動的に社会に関わることを促しているようにも見える。

プロジェクトが終わった後は、テニスコートの表面をスポーツコートにリサイクルし、タウンズビルという街にある学校に寄付したそうだ。立体的なテニスコートの、側面の部分をどうしたのかは気になるところだが、また新たな用途に使われているといい。

【参照サイト】 Adidas launches floating tennis court in Great Barrier Reef

この記事を書いたライター

木村 つぐみ(きむら つぐみ)。大学卒業後しばらく経ってから日英の翻訳を始める。そして翻訳にとどまらず自分で文章を作り上げてみたいと思いライターも始める。学生時代に海外生活の経験あり。好きな文筆家はよしもとばなな、ナンシー関など。好きな言葉は「花鳥風月」。