廃棄プラスチックと使用済みコーヒー豆で作る機能的なパーカー「Evolution Hoodie」登場

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あらゆるものをリサイクルできる時代。逆に言えば、日常捨てているものを資源として活用しなければ大きな無駄を被るということだ。大量消費の時代は終わり、今は捨てられる運命の素材をどのように活用するか、ということを考えなければならない。

現在、特に話題になっている環境問題は、海に浮かぶプラスチックゴミである。2019年5月、アメリカの投資家がマリアナ海溝を潜水したところ、地上でも見かけるプラスチックゴミが沈んでいるのが発見された。地球最深部を探検するロマンを完全に破壊するような発見だが、これが現実である。プラスチックゴミは、半永久的に分解されず、何も考えずに廃棄するリスクは大きい。

そんなプラスチックゴミと、他にも普段は廃棄されてしまう「価値ある素材」による繊維革命がいま、起ころうとしている。クラウドファンディングプラットフォームINDIEGOGOに登場した『Evolution Hoodie』は、コーヒーとポリエステル、廃棄プラスチックを原料にしたパーカーだ。廃棄プラスチックはともかく、なぜコーヒー?という声もあるだろう。だがこれは、抽出後のコーヒーかすである。コーヒーの搾りかすと再生ペットボトルを混ぜて繊維を作り、それをパーカーにしてしまったのだ。

コーヒー豆のパーカー

Image via Coalatree

コーヒー豆のパーカー

Image via Coalatree

再生プラスチック製品の利点は、強度である。その上で、Evolution HoodieはUVカット機能も備わっており、アウトドアや旅行に適している。色はオートミール(グレー)、マルーン(あずき色)、グリーン、ブラックの4色から選ぶことができる。腹部の大きなポケットは、スマートフォンや貴重品等を収納してもまだ余るくらいのスペースだ。

コーヒー豆のパーカー

Image via Coalatree

Evolution Hoodieはすでに他のクラウドファンディングプラットフォームでも成功を収めており、現在はINDIEGOGOでのプレオーダーを受け付けている。今後は、Kickstarterにて製品の製造に関する報告がアップされ、9月に配送を開始するそうだ。

プラスチックゴミの問題は世界中で火種を生んでいるが、これを資源と考えてみてはいかがだろうか。これを活かさない手はない。廃棄プラスチックが「処理し切れないゴミ」ではなく、あらゆる製品の材料になる「万能の素材」として認識される日がすぐそこまで来ているのだ。

【参照サイト】Evolution Hoodie: Made from Recycled-Kickstarter

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