スノーボードの枠を超えた存在に。バートンが業界初のBコーポレーション認定を取得

Browse By

これからの冬の季節、日本でも目にすることが増えるスノーボードブランドのバートンが、Bコーポレーションの取得を発表した。Bコーポレーションは社会や公益のための事業を行っている企業に与えられる民間認証制度で、IDEAS FOR GOODでもこれまでに何度か取り上げてきた。2019年11月現在、世界70か国以上、150を超える業界から約3,100社が認定を受けている。

バートンの認定はスノーボード業界で初。認証取得の発表を受け、バートンの共同CEOは「バートンはスノーボードの枠を超えたものを常に表し、象徴してきました。スノーボード界の先駆者であるだけでなく、私たちのコミュニティにおける存在価値、サステナビリティ、女性への平等な機会提供も重んじてきました。今こそ、すべての企業は立ち上がり、世界に影響を与える様々な問題について声を上げるべきです。だからこそ、企業としての目的と利益のバランスをとるというコミットメントを共有するBコーポレーション・コミュニティに加わったことを誇りに思います。」とコメントした。

snowboard

Image via Shutterstock

Bコーポレーションの認証を受けるには数多くの条件を満たす必要がある。バートンは、その中でも特に以下の4つの点が評価につながったとしている。

1. 社会的責任

バートンのビジネスに関わる人々をはじめ、すべての人々の生活をより良くするためのサポート体制を強化している。例えば、契約選手の妊娠や子育てをサポートする新しいポリシー、女性リーダーシップの強化、社員のボランティア推奨制度などだ。また、スノーボードを通して若者の自己育成を支援する非営利団体Chill Foundationの活動も、バートンブランドの柱となっている。

2. 政治活動・環境活動

ウィンタースポーツの中心的存在であるバートンは、非営利団体Protect Our Wintersと共に自然の山々を守るべく、気候変動政策へのロビー活動に力を注いでいる。他にも多くの団体と協力し、気候変動への対策を促すよう議員へ訴えている。

9月の気候変動ストライキの際には、全店舗の営業を取りやめ、ウェブサイトでの販売も24時間停止させることで、より多くの人が環境活動に参加できるよう促した。2020年の達成に向けた厳格なサステナビリティ指針も、ブランドが担うべき責任を明らかにしている。

3. 製造

本社及び生産工場で二酸化炭素排出削減に努めるとともに、環境に配慮された原料を積極的に使用している。さらに、自社製品を店舗で回収し、回収品は再利用・リサイクルに回すPass Along Programを実施している。原材料に始まり埋め立てに至るまでのサプライチェーンの改善に尽力する姿勢の表れだ。

バートンのスノーボードは全てForest Stewardship Councilの認定を受けており、安全で環境に負荷が少ないbluesign素材への完全切り替えも積極的に進めている。

4. より良いビジネス

サプライチェーン全体を通して公正で安全な労働条件を守り、すべての工場が高い国際人権基準を満たすよう努め、従業員にとって透明かつ安全で有益な職場環境の維持を目指している。今後はBコーポレーションのコミュニティからも価値ある情報を得ることで、バートンの企業としての成長を確かなものにし、そして進捗を消費者にも公開することを約束している。

Bコーポレーションのサイトでは、現在のバートンのスコアを閲覧することができる。責任を持ってサステナビリティに取り組むバートンに今後も注目したいと同時に、バートンのように新しいフィールドからBコーポレーション・コミュニティに加わるビジネスが、今後さらに出てくることに期待が高まる。

【参照サイト】BIG NEWS: WE ARE NOW A CERTIFIED B CORPORATION(BURTON)
【参照サイト】B-Corporation Report – Burton

FacebookTwitter