集めた生ゴミから生成した天然ガスで走るゴミ収集車、トロントでまもなく実現

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カナダの最大都市であるトロントで、「自給自足のゴミ収集車」を走らせるという画期的な取り組みがまもなく行われる。ゴミ収集車が集めた有機廃棄物から燃料を生成し、その燃料を使ってゴミ収集車を走らせる試みを、市内全域で行うのだ。

トロント市内のディーゼル式ゴミ収集車の多くは、すでに天然ガスで駆動するものに置き換えられている。また、酸素との接触を断った環境下で、有機物を酵素の働きによって分解し、バイオガスを生成する「嫌気性ダイジェスター」がすでに導入されている。しかし、バイオガスはそのまま利用することができず、燃やすことで処理されてきた。

今回、トロント市はガス会社と提携し、有機廃棄物から生成されたバイオガスを、再生可能天然ガスへと変換する機器を導入する。これにより、再生可能天然ガスをゴミ収集車の燃料として使用することが可能になる。このシステムが完全に稼働すれば、この施設内で55,000トンのごみが処理され、推定9,000トンの二酸化炭素の排出が削減されることになる。

Toronto's closed loop

Image via Toronto city

来年の3月にはトロント市内の170台のゴミ収集車が、天然ガスと再生可能天然ガスを混合したもので運行される予定だ。

トロントで排出される温室効果ガスの10%は、主に食品廃棄物であるゴミから発生しているという。食品廃棄物から変換される再生可能天然ガスでゴミ収集車を走らせることで、石油系燃料を抽出・燃焼しない、有機物をゴミ埋立地に送らない、という2点で二酸化炭素排出量削減に貢献できる。再生可能天然ガスの生産と利用による二酸化炭素は発生するが、削減量の方が大きいため、これまでよりも環境にやさしい方法で廃棄物処理ができるようになる。

この取り組みがトロントのみにとどまらず、世界中に広がれば、二酸化炭素排出量削減の有効な手段になるかもしれない。第一歩となる来年3月からのトロントの取り組みに注目していきたい。

【参照サイト】Turning Waste into Renewable Natural Gas(Toronto city)
【参照サイト】Toronto Garbage Trucks Will Soon Be Powered by Biogas From the Very Food Scraps That They Collect
【参照サイト】Toronto: Garbage to fuel garbage trucks