ストレスがたまるサイトは? こころの健康状態を可視化するAI分析アプリ「Misu」

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新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、大人も子供もデジタル機器に接する時間が圧倒的に増えた。調査によると、在宅勤務をしている人は67%を超え、毎日在宅勤務をしている人のうち、62%がデジタル機器に接する時間が増えたと回答。以前よりも5時間以上増えた、という人も22%いる(※1)

スキマ時間でさまざまなサイトやSNSを見ている人も多いと思うが、それが自分の精神面にどのように影響しているのかを考えたことはあるだろうか。友達の楽しそうな投稿や、素敵な家に嫉妬したり、特定のサイトや知人の何気ない投稿を見て気分が落ち込んだりしてはいないだろうか。

このほど、デジタル機器をよく使う人のメンタルヘルスを向上させるアプリ「Misü(ミス)」が登場した。PCにインストールすると、25万人のデータに基づいて作られたAIが自動的かつ定期的にユーザーの顔を撮影し、精神状態を分析するアプリだ。そして目を細める、眉間にしわを寄せるといったわずかな変化を細かく分析し、ポジティブな状況かネガティブな状況かを教えてくれる。

ウェブサイトを見ているときには、リアルタイムで精神状態のスコアを表示。ユーザーはそのスコアを参考にしながら、ネガティブな気持ちになりそうなサイトを避けるなどの対策を取ることができる。また、日別、時間別、さらにはフェイスブックやイラストレーターといったアプリケーション別でも気持ちの変化をグラフ化してくれるので、どんな時にどんなふうに、どんなアプリを使っていたかを踏まえて、自分の健康状態を良く保つことが可能になるのだ。

Misu

Image via Misu

このアプリは、開発者であり、双極性障害(躁うつ病)に悩んだダン・セイダーさんの経験がもとになって誕生した。病のことを精神科医でセラピストの母親に相談したところ、気持ちの変化について記録をつけるように言われたという。記録は役立つ一方で、毎日つけるのは面倒なもの。そこで自動的に記録される仕組みとして今回のアプリを開発したという。

ちなみに、ユーザーの顔写真は8時間パソコンを使った場合、約200枚から400枚撮影されるが、プライバシー保護のためアプリ側に蓄積されることはなく、分析が終わったらすぐに削除される。

今後も、デジタル機器を使ってオンラインでさまざまな仕事やコミュニケーションをする人はますます増えていくだろう。PCを使っている最中の自分の表情を自分で確かめることはなかなか難しい。ここは一つ、AIという第三者の力を借りて、精神面での健康維持に努めてみるのも良さそうだ。

※1 ロート製薬調べ
【参照サイト】Misu

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