Googleが“気候変動”の検索結果に「すぐできるアクション」を表示へ

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31億1,000万。これは、Googleで“Climate change(気候変動)”と検索した場合のヒット件数だ。もし「この大量のページの中から、正しい情報を選んでください」と言われたとしたら、あなたはすぐにできるだろうか。

私たちは今、大量の情報があふれる「インフォデミック(※1)」時代を生きている。わからないことはネットで調べれば簡単に見つかるはずが、質の悪いページにばかり辿り着くことや、影響力のある人がその情報を信じてしまい、良かれと思ってデマをSNSで拡散してしまうことだってあるのだ。その結果、世界的な課題になっている気候変動に対しても、懐疑的な目線を向ける人もいる。

※1 インフォデミックとは、大量の情報が氾濫するなかで、不正確な情報や誤った情報が急速に拡散し、社会に影響を及ぼすこと。

そこでGoogleは、より正確な情報を提供するために国連と連携。2022年4月からは、”Climate change”や「気候変動」というキーワードで検索をした場合に、科学に基づいた情報を真っ先に表示する仕様に変更した。

また、「じゃあどうしたらいいのか?」と思ったときに身近にできるアクションまで表示されている。読む人の内容理解に留まらず、具体的な行動にまでつなげようとしているのだ。

Google

国連のグローバルコミュニケーション事務次長のメリッサ・フレミング氏は、今回の取り組みについて「最近は誤った情報がとてもよく広がり、気候変動を含め多くの深刻な問題の進展と理解の妨げになっています。気候変動のような課題に関する、正確で科学に基づいた情報をトップ検索表示させることは未だかつてないほど重要になっています」と語っている。

こうした表示は、日本語を含む、全12か国語(英語、フランス語、スペイン語、アラビア語、中国語、インドネシア語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、タイ語、ベトナム語)で展開されている。

多くの人が日々使う検索エンジン。どのような情報を表示し、何を人々に見せるのかが、世界を変える大きな力になっているといっても過言ではないだろう。今回の取り組みの影響を注視したい。

【参照サイト】Google teams up with UN for verified climate information
【関連記事】インフォデミックとは・意味
Edited by Kimika

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