インフォデミックとは・意味
インフォデミックとは
インフォデミックとは、大量の情報が氾濫するなかで、不正確な情報や誤った情報が急速に拡散し、社会に影響を及ぼすこと。英語のインフォーメーション(Information)とパンデミック(Pandemic)を組み合わせた造語で、WHO(世界保健機関)が新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)に関するフェイクニュースの拡散を「インフォデミック」と呼んだことで広まった。
インフォデミックの例
今世界中で、本当か嘘か分からない、人々を惑わす情報が溢れている。特に新型コロナによって多くの場所でいまだ影響を受ける中、その深刻度は増している。
例えばイランでは、高濃度アルコールの摂取が新型コロナの治療に効果があるというフェイクニュースが広がり、信じてメタノールを飲んだ人のうち、700人以上が死亡。インドではSNSの偽情報を信じた多くの人々がウシの尿を飲んだり、糞の風呂に入った。また、スペインでは陰謀論者や自由論者、ワクチン反対者などが「ウイルスは存在しない」「マスクは命取りになる」「われわれは恐れない」などと書かれたカードを掲げてストライキに参加、こういった行動も根拠のない情報の拡散を拡大させる一つである。
日本においても、テレビやネットなどで「○○に効果がある」と流された情報を鵜呑みにし、特定の商品を買い占める現象が頻繁に起こっている。例えば、「納豆が体に良い」という情報がひとたび流れると、翌日にはスーパーから納豆が消え、トイレットペーパーが品薄だとSNSで誰かが言い出せば、店に駆け込む。同様に、うがい薬などほかの商品についても、根拠のない情報による買い占めが多く起こっている。
インフォデミックがもたらす影響
WHO事務局長テドロス氏は、情報の氾濫がデマの拡散や誤解だけでなく、以下のような側面から人々の健康阻害につながることを強調している。
- アイソレーション・エンヴィー
- アウティング
- アース・オーバーシュート・デー
- アカウントベースドマーケティング(ABM)
- アクアポニックス
- アクティビティ・ベースド・ワーキング(ABW)
- アグリテクチャー
- アグリフッド
- アグロフォレストリー
- アセクシャル
- アップサイクル
- アドボカシー・マーケティング
- アファーマティブ・アクション
- アライ(Ally)
- アームチェア・アドボケイト
- アンダードッグ効果
- 人新世(アントロポセン)
- アンペイドワーク
- イケア効果
- インクルーシブデザイン
- インクルーシブビジネス
- インテレクチュアル・ダークウェブ
- イントレプレナー(イントラプレナー)
- インパクトソーシング
- インパクト投資
- インフォームドコンセント
- インフォデミック
- ヴィーガン
- ヴィーガンファッション
- ウェアラブルデバイス
- ウェルネス
- ウェルビーイング
- ウォーカブルシティ
- ウォーターフットプリント
- エイジズム
- エクスポネンシャル思考
- エコサイド
- エコーチェンバー現象
- エコファンド
- エシカルオフィス
- エシカル消費
- エシカルバンク
- エシカルファッション
- エッジコンピューティング
- エレン・マッカーサー財団
- エンゲージメント(議決権行使)
- 欧州グリーンディール
- オーガニック(有機栽培)
- オープンガバメント
- ガイア理論
- 拡張分析
- カーボンオフセット
- カーボンネガティブ
- カーボンフットプリント
- カーボンポジティブ
- カーボンニュートラル(気候中立)
- カーボンリサイクル
- カーボンロックイン
- 環境税
- 環境正義
- 環境レイシズム
- 関係人口
- 規格外野菜
- 気候緩和
- 気候危機
- 気候正義
- 気候非常事態宣言
- ギフトエコノミー
- キャップ・アンド・トレード
- キャンセルカルチャー
- クラウドファンディング
- クリックベイト
- グラフィティ・アート
- グリーンウォッシュ
- グリーンインフラ
- グリーンキー
- グリーン・スワン
- グリーン成長戦略
- グリーンビルディング
- グリーンボンド
- グリーンリカバリー
- クルエルティフリー
- グレートリセット
- グローカル
- クロスドレッサー
- クローン文化財
- ケアエコノミー
- ゲーミフィケーション
- ゲームチェンジャー
- 効果的利他主義
- コラプソロジー
- コラボラティブエコノミー
- コレクティブハウス
- コンシャス・キャピタリズム
- コンストラクティブジャーナリズム
- コンセプチュアル・アート
- 昆虫食
- コンポスト(堆肥化)
- サイバーカスケード
- サイレンス・タクシー
- 座礁資産(ストランデッド・アセット)
- サステナビリティ
- サステナブル・シーフード
- サステナブル・ツーリズム
- サーキュラーアドバンテージ
- サーキュラーエコノミー
- サーキュラーデザイン
- サードプレイス
- サブスクリプションエコノミー
- サーマルリサイクル
- シェアリングエコノミー(共有型経済)
- ジェネレーションZ(Z世代)
- ジェンダーニュートラル
- ジェンダーフルイド
- ジェンダー・ポジティブ
- ジェントリフィケーション
- 自然資本会計
- 持続可能な開発目標(SDGs)
- 社会的責任投資(SRI)
- シリアスゲーム
- 素人革命
- 集改札スト
- 修理する権利
- ジュガード
- シンギュラリティ
- 水素経済
- 垂直農業
- スウェットショップ
- ステークホルダー・エンゲージメント
- ステークホルダー資本主義
- ステレオタイプ
- スペキュラティブ・デザイン
- スポンジシティ
- スマートグリッド
- スマートモビリティ
- スマートホーム
- スマートリテール
- スラックティビズム
- スラット・シェイミング
- スレイジアン
- スロージャーナリズム
- 生物多様性
- 生理の貧困
- セクシュアル・コンセント
- ゼブラ企業
- ゼロウェイスト
- ゼロエミッション
- 選挙割
- センスメイキング
- ソーシャルグッド
- ソーシャルデザイン
- ソーシャルハウジング
- ソーシャルビジネス
- ソーシャルリスニング
- ソーシャルレンディング
- 代替肉(フェイクミート)
- タイニーハウス
- ダイバーシティ
- ダイベストメント
- 男女同権
- 炭素固定
- 地域循環共生圏
- チャットボット
- チャーナリズム
- ディープラーニング
- デカップリング
- テキストコマース
- デ・グロース(脱成長)
- デザイン思考
- デジタル・ガバメント
- デジタルシティズンシップ
- デジタル手続法
- デジタルデトックス
- デジタルタトゥー
- デジタルトランスフォーメーション(DX)
- デジタル倫理
- デジタルファッション
- データドリブン
- デュアルスクール
- 電子廃棄物
- 統合報告
- 都市生態学
- 都市農業
- ドーナツ経済学
- トランジションデザイン
- トランジション・ファイナンス
- トリプルボトムライン
- トレーサビリティ
- ナイトタイムエコノミー
- ナッジ(行動経済学)
- ナラティブ
- ニュー・ノルディック・キュイジーヌ(新北欧料理)
- ナラティブ
- 人間拡張
- 人間中心設計
- ネクサスアプローチ
- ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)
- ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)
- ノンバイナリー
- バーチャルウォーター
- バイオフィリックデザイン
- バイオマス
- バイオミミクリー
- バイオプラスチック
- バイオ燃料
- バイオレメディエーション
- 墓友
- ハウジングファースト
- ハザードマップ
- パッシブデザイン
- 発達障害
- パートタイム・ヴィーガン
- パートタイム・ベジタリアン
- パーマカルチャー
- ハラルフード
- バリアフリー
- パリ協定
- パンセクシャル
- パンデミック
- バンドワゴン効果
- 半農半X
- ビオトープ
- BIO HOTEL(ビオホテル)
- ビッグデータ
- ヒュッゲ
- ヒューマニウム
- フードセキュリティ
- フードファディズム
- ファイトマイニング
- ファイトレメディエーション
- ファイナンシャル・インクルージョン
- フィランソロピー
- フィルターバブル
- フィーカ
- フェアトレード
- フェーズフリー
- フォー・グッド
- フォルケホイスコーレ
- プラスチックフリー
- ブルーウォッシュ
- ブルーエコノミー
- ブルーカーボン
- ブレインストーミング
- フレキシタリアン
- ブロックチェーン
- 分散型社会
- 分散型ホテル
- 紛争鉱物
- ベーシックインカム
- ベジタリアン
- ヘドニスティックサステナビリティ
- ヘルスリテラシー
- ポストワークエコノミー
- ボディシェイミング
- ボディ・ポジティブ
特に、憎しみや排除の感情は、長期的に人々の健康や人権に悪影響を及ぼすとされている。実際にヨーロッパを中心としたアジア人差別などは、直接的な身体的健康ではなくとも、差別や偏見、憎悪といった感情による人間関係の悪化などを招き、社会全体にネガティブな影響を与える。
これから求められること
WHOは、テクノロジー関連企業に対し、コロナに関するフェイクニュースと闘うために強く行動を起こすことを求めている。また、政府や組織、自治体などが透明性のある行動をとり、互いに協力しながら人々を守るために正しい情報を発信する必要がある。
偽の情報はウイルスよりも早く広がると言われる。もちろんウイルスから身を守るために対策を講じることは重要だが、ウイルス同様に人に悪影響を及ぼしかねないフェイクニュースには十分に気を配る必要がある。誰もが簡単にあらゆる情報にアクセスできる社会で自ら情報の真偽を見極めることは容易ではないが、一人ひとりが意識して根拠のある、正しい情報の選択をしていくよう心掛けたい。
【参照サイト】WHO: Working together to tackle the “infodemic”
【参照サイト】BBC: WHO says fake coronavirus claims causing ‘infodemic’
【参照サイト】Iran: Over 700 dead after drinking alcohol to cure coronavirus
【参照サイト】REPORT: Indians Drinking Cow Urine, Bathing in Dung to ‘Cure’ Coronavirus
【参照サイト】日本経済新聞 コロナで注意「インフォデミック」とは
【参照サイト】The Asahi Shinbun GLOBE 新型コロナで見えた「インフォデミック」の深刻さ 偽情報の氾濫で喜ぶのは誰か
【参照サイト】日経ビジネス 新型コロナでデマまん延 「インフォデミック」どう防ぐ
【参照サイト】AFP 「ウイルスは存在しない」 スペイン首都でコロナ抗議デモ