LCA(ライフサイクルにおける環境負荷の算出データ)を活用し、サーキュラーな製品・サービスを考えるワークショップを開催します!
IDEAS FOR GOODでは、創造的なアイデアやコミュニケーション、ビジネスモデルの創出を通じて気候危機に立ち向かうプロジェクト「Climate Creative」を株式会社メンバーズとともに展開しています。今回は、サーキュラーエコノミーに関心のある方や環境配慮型・循環型のビジネスモデルを検討されている企業の方などを対象に、製品やサービスの環境負荷を算定する「ライフサイクルアセスメント(LCA)」の視点を取り入れてサーキュラーな製品・サービスを構想するワークショップを開催します。
サステナブルな製品・サービスをデザインする難しさとは?
製品やサービスの環境負荷を削減し、サステナビリティを製品の価値として訴求しようと、今さまざまな企業が取り組みを進めています。中でも注目されているのが、サーキュラーデザインに基づく製品・サービスづくり。サーキュラーデザインとは、廃棄物・汚染を出さず、原材料と製品の価値を高く保ちながら自然を再生させるデザインのことで、これまで廃棄されていたものや無駄になっていた資源やエネルギーなどに着目したものです。こうしたリニア(直線)型だったビジネスモデルを循環型のモデルとして捉え直そうという動きが各業界で見られます。
しかし、その実践においては異なる複数の課題が発生し、一筋縄ではいかないケースも多々存在します。例えば、製品の耐久性を高めるために使用した複合素材がリサイクルのしやすさを損ねてしまったり、製品の長寿命化を図るために導入したサブスクリプションサービスが、かえって回収時の輸送によるCO2排出量を増加させてしまったり……それに応じてコストが上昇し、さらにはユーザーの手間が増えてしまうこともあります。
LCA(ライフサイクルアセスメント)が対話をもたらし、クリエイティブな課題解決の起点に
こうした状況の中、Climate Creativeでは、製品・サービスのライフサイクル全体(原材料調達、製造、輸送、販売、使用、廃棄・リサイクル)における環境負荷を客観的に評価する手法「LCA(ライフサイクルアセスメント)」の考え方を製品・サービスの設計に取り入れ、真に環境負荷を削減するビジネスデザインのあり方を模索しています。
環境負荷の可視化・情報開示のために近年そのニーズが高まっているLCAは、単に客観的な環境影響評価を得るツールとしてではなく、その算出プロセスや算出データそのものがステークホルダーとのコミュニケーションを生み出すきっかけになったり、課題どうしのコンフリクトを乗り越えるためのクリエイティブなアイデアを創出する起点となったりする可能性を秘めています。
今回のワークショップでは、お題となる製品のLCAデータから課題を洗い出し、環境負荷を削減するためのアイデアを創出します。そして、環境負荷の削減効果やその検証に必要なデータ、ユーザー体験にもたらす影響などをディスカッションしながら、そのアイデアをブラッシュアップするという一連の流れを体験していただきます。
既存の製品やサービスを循環型に転換していきたい方や、製品やサービスのデザインプロセスにサステナビリティの観点を取り入れていきたいデザイナーの方など、テーマに関心のある皆様のご参加をお待ちしております。
当日の流れ
- 14:00-14:10 オープニング・アイスブレイク
- 14:10-14:30 インスピレーショントーク
- サステナブルデザインのジレンマ/LCA(ライフサイクルアセスメント)とは?
- LCAに基づくサービスデザインの事例
- 14:30-14:50 テーマ発表・グループワーク準備
- 「この製品がもたらす環境影響とは?」LCAデータの紹介
身の回りの消費財をテーマとする予定です。
- 「この製品がもたらす環境影響とは?」LCAデータの紹介
- 14:50-15:45 グループワーク①
- LCAデータに対する考察、課題の特定
- 課題を解決するためのアイデア創出
- 15:45-15:55 休憩
- 15:55-17:00 グループワーク②ディスカッション
- 環境負荷削減やユーザー体験などの観点から、アイデアの実効性を検証
- アイデア・ディスカッションのまとめ
- 17:00-17:15 発表・共有
- 17:15-17:30 クロージング
- 17:30-18:00 ネットワーキング(希望者のみ)
※変更になる場合がございます。
こんな方におすすめ
- 環境に配慮しつつ、ユーザーが求める製品・サービスを開発したい担当者
- 循環型ビジネスモデルの創出に悩む新規事業開発担当者
- 環境配慮の必要性に迫られながらも、ビジネスモデルの変革に難しさを感じている方
- 製品やサービスのデザインプロセスにサステナビリティの観点を取り入れていきたいデザイナーの方
- 環境負荷の計測や、データのビジネスへの活用方法に関心のある方
- サーキュラーエコノミーの推進に興味がある方
イベント概要
開催日時:2024年3月15日(金)14:00-18:00(開場13:45)
開催場所:メンバーズ晴海オフィス会議室(東京都中央区晴海1丁目8番10号 晴海アイランド トリトンスクエアオフィスタワーX 35階)
定員:20名
参加費用:無料
主催:IDEAS FOR GOOD Business Design Lab(ハーチ株式会社) / 株式会社メンバーズ
※申込期限は2024年3月14日(木)15:00です。
※応募者多数の場合、抽選にさせていただくことがあります。
お申し込み:Peatixイベントページよりお申し込みください。
スピーカーのご紹介
2017年新卒入社。2018年よりデンマークのデザインコンサルティング会社Bespoke(現:Manyone)の「Futures Design」メソッドの日本展開に従事し、社会課題解決型のビジネスモデルやマーケティング施策の立案・実行支援を担当。2023年4月からは、企業の脱炭素を後押しすべく、Scope3削減事例に特化した「脱炭素DX研究所」の所長を務める。
小島 弘久(ハーチ株式会社 IDEAS FOR GOOD Business Design Lab)
2020年、IDEAS FOR GOOD Business Design Labにジョイン。サステナビリティ・サーキュラーエコノミーに関するリサーチ、サービスデザイン、社内浸透、プロモーションなど、企業・自治体向けの支援を行う傍ら、ファシリテーションやサーキュラーデザインワークショップなど、サステナビリティ推進のためのプログラム開発を担当。
【関連ページ】創造力で気候危機に立ち向かう「Climate Creative」特設ページ
【関連ページ】脱炭素を実現するための共創型デザインプログラム「Climate Creative Co-Creation」特設ページ(IDEAS FOR GOOD Business Design Lab)
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