デジタルとアナログのいいとこどりをしてみたら?複数人で顔を合わせて楽しめるスクリーンゲーム

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一人一台のスマートフォンが当たり前になった現代。私たちの娯楽はいつの間にか、それぞれがの「孤独なスクリーン」に占領されてはいないだろうか。テクノロジーが進化すればするほど、日常はデジタルに侵食されがちになり、隣にいる人と顔を合わせてコミュニケーションをする時間が失われていく。

こうした状況に疑問を呈し、デジタルを遮断する駅のスペースや、スマートフォンを禁止し、あえて読書や編み物といったアナログな活動を行うオフライン・カフェなども登場している。

一方で、デジタルかアナログかの二項対立ではなく、両者の“いいとこどり”をしてみるのはどうだろうか。そう提案するのが、顔を合わせて遊ぶことを前提としたデジタル型ボードゲーム機「Board」だ。2025年11月から、米国で販売が開始された。

このゲーム機では、24インチ(約60センチメートル)の大型タッチスクリーンが、アナログのボードゲームにおけるボードのような役割を果たす。

一般的なゲーム機に必須のコントローラーは存在しない。代わりに、プレイヤーはブロックやロボットといった形をした手に取れるゲームピースを、直接ボード(スクリーン)の上で操作する。すると、これらのピースが画面上に作用し、直感的なゲーム体験を生み出すのだ。

こうした触感的なインターフェースは、ゲームに不慣れな高齢者や幼い子どもの参加のハードルも下げる。発売時には戦略ゲームやパズルなど、12のオリジナルゲームが用意されている。

Boardの制作チームは、この製品を「together-tech(一緒にいるためのテクノロジー)」と位置づけ、余暇時間を支配するようになった孤独なスクリーンへの意図的なカウンターポイントだと説明する。

近年、共同での料理やテーブルトークRPG、ピックルボールなど、人々が対面での交流を取り戻す活動へと惹きつけられるカウンタームーブメントが生まれている。

Boardは、こうしたデジタル疲れを感じる人々の心をとらえつつ、スクリーンだからこそ提供できる面白さや目新しさも損なわない、絶妙なバランスを狙った製品だ。

テクノロジーに支配されるのでもなく、完全に拒絶するのでもない、“ちょうど良いデジタル”のあり方。この製品は、娯楽の未来だけでなく、これからの時代の、人間らしいコミュニケーションのあり方を考える上での重要なヒントを与えてくれる。

【参照サイト】A touchscreen console for tabletops, Board turns digital gaming into shared, physical play
【参照サイト】Board

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