【コラム】思い込みの壁を超える

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私たちは誰しもが、何かを考えるとき、イメージするとき、無意識にいくつかのルールや事柄を連想し、それを前提条件としている。

よいアイデアには、この「思い込み」や「前提条件」という壁を超えることが有効な場合がある。

創造性に関して取り扱った「すばらしい思考法 誰も思いつかないアイデアを生む」というマイケル・マハルコの著作には、思い込みの逆転方法が紹介されている。

それは、

  1. その対象から連想される事や環境を文章にする
  2. 連想した事項を紙に書き、それを逆転させた内容を記載する
  3. 逆転したほうの内容をどうやったら実現できるか考える

という3つのプロセスだ。

例えば「レストラン」といえば何を連想するだろうか。

  • 選ぶメニューリストがある
  • 自分で食べる
  • 明るい空間
  • 有料
  • 食べ物が出てくる

などが挙げられる。

それらを逆転すると

  • メニューリストがなく食べるものは決まっている
  • 別の人に食べさせてもらう
  • 真っ暗な空間
  • 無料
  • 食べ物以外が出てくる

となる。

それらを実現した代表的な事例として下記の3つを紹介したい。

1. 真っ暗な空間で決まったメニューを食べさせてもらう「暗闇レストラン」

完全な暗闇の中で食事を楽しむレストラン。元祖はスイスのチューリッヒにあるBlinde Kuhというレストラン。視覚障害者と同じ状況で生活するというワークショップがきっかけで、恒久的にこうした体験をできる施設として1999年にスタートした。今では世界中に同様のコンセプトを持つ「暗闇レストラン」が登場している。

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2. 子どもは無料な「こども食堂」

地域の大人が子供たちに無料や安価で食事を提供する食堂のこと。貧困家庭や孤食の子供たちに食事を提供し、安心して過ごせる場所を用意するというコンセプトで始まった。

いまでは同様の取り組みが全国に拡大し、対象を子供に限定しない食堂も増えている。こども食堂同士の輪を広げるための「こども食堂ネットワーク」も生まれており、貧困問題に対する地域発の取り組みとして注目を集めている。

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3. 食べ物以外が出てくる「ロボットレストラン」

新宿歌舞伎町に2012年にオープンした、巨大ロボットが歩くレストラン。総工費100億円とも言われる店内で、迫力あるエンターテイメントショーと食事を楽しむことができる。今では訪日外国人の定番人気観光スポットとなっている。

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(※写真提供:Vassamon Anansukkasem / Shutterstock.com

無意識のうちにもつ思い込みを可視化し、その逆転や引き算によって新しい商品・サービスを発想する方法。身の回りのもので、是非チャレンジしてみてはいかがだろうか?