「生活に困った高齢者」専用の無料スーパー、米アトランタにオープン

Browse By

アメリカ南東部にあるジョージア州。NPOのAtlanta Community Food Bankによると、同州では満足な食事ができない人が13%もいるという。子どもの6人に1人、60歳以上の高齢者の13人に1人が食料不安を抱えており、幅広い世代で問題になっている(※1)

そんななか、同州に拠点を置くスタートアップ企業のGoodrは、2022年1月、州都アトランタの高齢者向けアパートであるLutheran Towersに、”無料”の食料雑貨店をオープンした。十分な食事など、必要なものが手に入らない状況にある高齢者を対象とした店だ。

Image via Goodr

Image via Goodr

店には、砂糖を使用していない食品や減塩された食品など、高齢者のニーズに合わせた品物が揃っている。また、お菓子作りが好きな人のために、ケーキミックスやコーンミールなども置いてあり、訪れた人がワクワクする店づくりになっている。

食品だけでなく、大人用おむつや入れ歯洗浄剤などのヘルスケア用品が置いてあるのも、助かりそうだ。

店には仕事をリタイアした、時間のある人が多く訪れると想定し、ゆっくり過ごせる場所にすることを意識したという。店内で荷物を抱えなくて済むよう、車輪の付いたショッピングバスケットを導入したのも、工夫のひとつだ。

Image via Goodr

Image via Goodr

店の営業時間は、平日の午前11時から午後4時まで。来店者のなかには、パンデミック下で高齢者専用の店があることに安心感を示す人もいるという。新型コロナウイルスの影響を受けやすい高齢者が優先的に買い物できる、高齢者専用の買い物タイムを導入する店もあるが、Goodrの店の魅力は、一日中彼ら専用である点だろう。

今回は高齢者向けの店を開いたGoodrだが、同社の活動はあらゆる世代を対象にしている。2021年9月には、アトランタ出身のラッパーであるガンナが通った中学校に、無料の食料雑貨店をオープン。生徒はもちろん、保護者も利用できる店だ。

Goodrは今後も、資金の目途が立てば、アメリカ各地に無料の店を増やしていきたいという考えだ。たとえば、コロラド州の州都デンバーにある小学校や高校などと、話し合いを進めているという。

同社は、来店者の尊厳を守ることを大切にして事業を展開しているそうだ。確かに、高齢者向けの店に減塩食品などを置く姿勢には、必要最低限の支援という以上のこだわりを感じる。中学校に開いた店には、チキンパイやピザなどを置いているという。

必要なときにいつでも行ける無料の店が、多くの人の心の拠り所になるといい。

※1 Facts and Stats – Atlanta Community Food Bank
【参照サイト】 Feed More, Waste Less | Goodr
【関連記事】 「コロナの影響を最も受けやすい人が安心できるように」世界中のスーパーで広がる「高齢者専用」買い物タイム | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン | IDEAS FOR GOOD

FacebookTwitter