今、全世界では22,000以上の野生生物種が絶滅の危機に晒されていることをご存じだろうか?その中には、私たちに馴染みの深いパンダやトラ、シロクマ、ゾウ、ゴリラといった動物も含まれる。
動物が絶滅の危機にあるということは、ただその動物に会えなくなることを意味するわけではない。森林減少や大気汚染による気候変動、水質汚染などが原因で、様々な生態系のバランスが乱れているということだ。
この生態系に関する問題にはこれまでにも数多くの企業が取り組んできたが、今回ご紹介するのは、スウェーデンを代表するアパレルメーカー、H&Mの取り組みだ。
H&Mはかねてより環境や社会に配慮した取り組みにおける先進企業として知られているが、今回は自然保護に取り組むNGOのWWF(世界自然保護基金)とのパートナーシップにより、絶滅の危機にある動物たちを保護するための新たなキャンペーンを開始した。
H&Mが今回発表したのは、絶滅の危機にある動物たちの図柄をプリントしたキッズの限定コレクションだ。キッズ向けのTシャツ、ロングスリーブセーター、パジャマなどに、パンダやトラなどの動物柄が上品にプリントされており、キッズ向けとはいえ洗練されたスタイリッシュな仕上がりとなっている。
これらの洋服自体も環境や社会に配慮されたオーガニックコットンを用いて制作されており、さらに売上の10%がWWFに寄付され、動物保護のための活動資金に使われるという仕組みだ。
ファッションというメディアを通じて絶滅危惧種に関する認知向上とファンドレイジングを目指すH&Mの取り組みは、スタンダードな手法ながら本業とCSRを上手に融合させたコーズマーケティングの一例だと言える。
今回の限定コレクションはH&Mのオンラインストアから購入可能となっている。興味がある方は覗いてみてはいかがだろうか?
【参照サイト】H&M KIDS COLLECTION TO RAISE FUNDS FOR WWF
(※画像:H&M Mediaより引用)