宿泊代はスキルで払う。スタートアップとフリーランサーをつなぐ夢の懸け橋「gigrove」

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世界で設立されるスタートアップ企業の数は年間およそ7000万社。小規模な予算で優秀な人材に参画してもらう必要があるスタートアップにとって欠かせないのが、優秀なフリーランサーの存在だ。

そんな時代のニーズをくみ取り、両者をつなぐユニークなシェアリングエコノミープラットフォームを提供している会社がある。それが英国ロンドン発のスタートアップ「gigrove」だ。

gigroveは、ゲストをフリーランサー、ホストをスタートアップ企業に限定したAirbnbのようなサービスだ。ホストとなる企業はサイト上にプロジェクトを掲載し、世界中からフリーランサーを募る。応募してきた人材に対しては報酬のかわりに宿を提供し、場合によっては食事をつけることもある。

企業側は低予算でグローバルな人材を確保することができ、フリーランサー側は宿泊代を抑えつつ、旅をしながら海外のスタートアップに参画することができるという、双方にメリットのある仕組みだ。

地方出身者が手軽に他の地域で実務経験を積み、順調にキャリアアップする手助けにもなる。これは経済活動が東京に一極集中している日本のケースにもあてはまると言え、潜在的なニーズを感じさせる。

gigroveは2015年夏にサービス開始以降、現在既に2万人以上のアクティブユーザーがいる。約5,000のスタートアップと約17,000人のフリーランサーが登録しており、プラットフォームは130カ国に広がっている。事業分野もファッション、ヘルスケア、運送、フィンテック、飲食などあらゆる業界を網羅している。

利用するフリーランサーの大部分は「海外でスタートアップ体験をしたい」または「履歴書の見栄えが良くなるような研修をしたい」という学生または卒業生で、彼らが提供するスキルで多いのはプログラミング、マーケティング、デザイン等だ。

現在のところ、宿とサービスとの交換条件に定価はなく、ユーザーは各自で契約を結ぶ必要がある。多くのシェアリングプラットフォームと同様、リスクと互いの信頼性に対する評価はユーザーの自己責任に委ねられているが、今後は何らかの評価基準を導入することも検討されているという。

プラットフォームの基本使用料は無料だが、プレミアムアカウントへのアップグレードオプションを提供し早期に収益を上げている。フリーランサーはアップグレードにより掲載できるスキル数とスタートアッププロジェクトへの応募数が無制限になり、成約率がアップする。

駆け出しの企業とワーカーの夢をつなぐこのgigroveの仕組みは、Airbnbの登場以来、日本でも注目されている「民泊」に通じるものだ。都市だけでなく、人手不足の地方の農家が空き室を利用して、学生に貴重な農業体験を提供するなど、経済の起爆剤ともなる多様なマッチが考えられる。日本でもサービスが広がることを期待したい。

【参照サイト】gigrove