仮想通貨のマイニングがシリア難民を救う。ユニセフが提案する新しい寄付の形

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シリア内戦から早7年が経過した。しかし、その傷は癒えず、シリア国民の約半数が今も自国から避難し、シリア国内では600万人の子供たちを含めた1300万人以上の人が助けを必要としている。

世界を代表する国際機関である国際連合児童基金(ユニセフ)は、この問題にユニークな方法で取り組み始めた。それは、仮想通貨を通じて世界中から寄付を募るという方法だ。

「ゲーム・チェーンジャーズ(Game Chaingers)」と名のついたこのプロジェクトは、ビットコインに次いで人気のある仮想通貨、イーサリアムの取引承認作業(マイニング)をとおして得られる報酬がそのまま寄付される仕組みとなっている。

参加方法はとても簡単だ。まず、自分のパソコンにマイニングソフトウェアをインストールする。パソコンを起動中、自動でマイニングのネットワークがはたらき、得られた報酬が直接ユニセフに寄付されるのだ。つまり参加者は、自分の財布からお金を払うことなく、寝ている間や仕事中にパソコンを起動しておくだけで世界的な問題に貢献することができる。

「ゲーム・チェーンジャーズ(Game Chaingers)」は、2月2日から3月31日までの期間限定のキャンペーンで、2月21日現在800人以上の人が参加し、日本円で50万円近くの寄付が集まっている。このお金は、水・衛生や教育、子どもの保護、健康の4つの分野に使われる。

20年前まで単なるコンセプトに過ぎなかった仮想通貨が、世界的な問題のソリューションの一部として実用的に役に立つ時代がついに来たのだ。まさにこれこそ、ソーシャルグッドなテクノロジーの利用といえよう。そして、このキャンペーンに参加する人が多いほど、世界へのインパクトはさらに大きくなるのだ。

【参照サイト】Game Chaingers

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