生産性向上へ、通勤前にクラブで踊るイギリスの「朝活」

2018.02.27

Nagisa Mizuno

世界的に「朝活」がブームだ。その代表的なもののひとつが、通勤前のジム通いだろう。イヤホンで音楽を聴きながら黙々と走ったり筋トレをして汗をかくのも悪くはない。しかし、音楽に合わせて人と一緒に踊る方が脳にいいことをご存知だろうか。実は、ロンドンには朝から踊れるクラブがあるのだ。

モーニンググローリーヴィルというこの団体は、クラブの常識を覆し、朝時間をもっと素敵にするため朝ダンスを広める活動をしている。

その特徴は、通常のクラブとは大きく異なる。まず、このクラブは午前6時半に始まって10時半に終わり、ドラッグやアルコールという健康への悪影響となるものは一切排除している。また、エネルギッシュでインスピレーションとなる音楽を流し、オーガニックコーヒーやスムージー、ヨガのパーソナルレッスンも提供している。

このように、クラブのマイナス要素を取り除きオープンな空間にすることで、アルコールを飲めなかったり家族や子どもがいて深夜に外出できないなど、これまでクラブと遠ざかっていた人も参加できるインクルーシブな場所になっている。

2013年にロンドンで誕生して以来、のべ18万人が参加してきた。参加者の約半数は30代で、2000年以降に成人を迎えるミレニアル世代やオープンマインドな人たちが多い。インフルエンサーから、冒険心がある人、新しい経験を求めている人、ビジネスパーソンに至るまで多種多様な人が集まる。このムーブメントはイギリス国内だけにとどまらず、ヨーロッパ諸国や日本、オーストラリア、アメリカ、インドなどにも広がっている。

モーニンググローリーヴィルは、「コミュニティ」「幸せ」「遊び」「変化」そして「持続性」という価値観を大切にし、朝時間を活用してカラダを動かすだけではなく、人とつながることで”楽しい”以上の価値を提供しているのだ。

脳の活性化や人生の幸せにつながる早朝のクラブダンス。みんなでわくわく楽しく一日をはじめられる朝ダンスコミュニティが、日本でも定着する日が待ち遠しい。

【参考サイト】MORNING GLORYVILLE
【参考サイト】Study: Dancing may offset some effects of aging in the brain

この記事を書いたライター

水野 渚

Nagisa Mizuno

水野渚(Mizuno Nagisa)。元国家公務員として、安全保障分野で語学力を駆使し、翻訳・通訳を始め、国家間交渉に携わる。国内では、名古屋、東京、沖縄に住み、海外ではイギリス、デンマーク留学経験の他、世界40か国以上を旅している。サステナブル、環境、海、クリエイティブ、デザイン、アート、ヘルシー、フード、シェアが気になるキーワード。現在、参加型コミュニティアートを大学院で研究中。