エコで贅沢な生活を。ニューヨークの空気をきれいにする、ラグジュアリーな高層ビル

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「大都市は空気も汚くて人の住む場所には適していない、郊外の方が緑が多くてエコだ。」そう考える人は、少なくない。たしかに都市では大規模な緑化は難しいかもしれないが、最近ではルーフトップ農業やスマートシティ化など、その利便性を確保しながら、持続可能な社会を目指す動きも多くある。

世界の大都市の中でも一際目立つニューヨークを埋め尽くす建築物の中には、洗練された美しい外観でありながら同時に都市の空気を綺麗にする機能を持ったものがある。

ニューヨークの豪華なコンドミニアム「570 Broome」は、石工企業と光触媒の企業が共同して開発した特殊な素材で外壁が覆われている。この壁が、なんと2,000台の車が1年間に排出する汚染ガスに相当する量の空気を綺麗にすることができるという。

Image via Builtd

購入にはベッドルームが一つしかない小さな部屋でも135万米ドル(約1億4,500万円)、大きな部屋なら300万米ドル(約3億2,000万円)は下らないという価格設定を見ると、上流階級の市民向けであることはすぐにわかる。

インテリアはSkidmoreやOwnings&Merrill社製の上等なものを用いており、床から天井までの広い窓が豊かな自然光を取り込んでくれる。

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しかしもちろん、日光によって室内で電気を使う機会が減るということだけが、この建物のエコフレンドリーたる理由ではない。

光触媒と超親水のテクノロジーを用いた素材で作られた外壁は、先述した通り都市の空気を綺麗にする機能を持っている。光触媒は太陽光を吸収してエネルギーに変え、水分を空気中から取り出して二酸化窒素を破壊した上で水蒸気と塩を作り出すのだ。

さらに、この素材で出来た外壁は掃除も不要だ。雨が降れば、超親水の機能によって雨粒を表面にくまなく広げることで汚れを取り除く。これら2つのメカニズムがバクテリアの増殖を防ぐのである。

ラグジュアリーで上質な生活をしたいという人間の欲望に忠実に応えながら、同時にその生活をずっと続けたいという持続可能性への道も開く570 Broome。人類の飽くなき欲望に応えるテクノロジーとデザインはまだまだ進化していきそうだ。

【参照サイト】High Rise Residential Develoment, Hudson Square, NYC (570 BROOME)
(※画像:High Rise Residential Develoment, Hudson Square, NYC (570 BROOME)より引用)