#toolateにならないように。人気インスタグラマーたちが訴える環境問題

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広大な海と、緑に覆われた惑星、地球。

窓から見える夕焼けに息を呑んだり、空に瞬く星々に思いを馳せたり、寄せては引く海の波の音に心癒されたり。日々の何気ない瞬間の中で、この美しい惑星に住んでいるというありがたみを感じることは、多いのではないだろうか。

一方で、地球の環境が破壊されている、そう声高に叫ばれるようになって久しい。私たち人間の生活・行動が原因となって、気候変動や大気汚染などの事象が発生し、地球上の目を見張るほど美しい景観の数々が失われてきてしまった。

「自然環境の保護は、誰もがもっと深刻に捉えるべき問題だ」そんなメッセージを世界に発するべく、立ち上がった人々がいる。Sylvain Schots(@nomadnocry)を筆頭とする9名は、世界中を旅しながら美しい写真を撮り続ける「旅するインスタグラマー」たちだ。フォロワーは10万人を超えるなど、その影響力と人気振りがうかがえる。

?? Flirting with the clouds @ 4779m – Kyanjin Ri, Nepal #decathlon

Sylvain Schots ?さん(@nomadnocry)がシェアした投稿 –

ある日、彼らはいつものように世界中の「絶景」の写真をインスタグラムにアップする。エメラルドブルーの海に映える色とりどりのサンゴ礁や、夕焼け色に染まる緑の山々、真っ白な雪原…… 各写真には何千ものいいね!が付き、「なんて美しいの」「私も行ってみたい」「次の旅行先は、ここに決定!」といったコメントがずらりと並んだ。

その数日後こと。インスタグラマーたちは、#toolatergram というハッシュタグとともに、いつもとは趣向が違う写真をアップした。そこに映っていたのは、死んで色を失ったサンゴ礁、すっかり枯れ果てた山々、散乱するゴミで汚れたビーチ。実はこれらの写真は、数日前にアップされた「絶景」の、今現在の姿だったのだ。

最初の美しい写真は、その地が本当に「絶景」だったころの姿を、写真修正ソフトで再現したもの。「あなたがいいね!した美しい自然は、私たち人間の行いによって、もう失われてしまったんです」。だからこその#toolate(=もう取り戻すには遅すぎる)gram、というわけだ。

環境保全団体WWFフランス支部と、人気インスタグラマーたちの協力により実施された本キャンペーンは、これ以上”Too late”を増やしてはいけないと、私たちに警告している。

IDEAS FOR GOODでも、これまで地球環境を守るためのアイデアやビジネスを数々紹介してきたが、何よりも大切なのが、誰でもない「あなた」が、変化し行動することだ。

実際に一人ひとりが意識と行動を変えていかなかったら、未来を生きる子どもたちが生きるこの地球は、どうなってしまうだろう。灰色のサンゴ礁や、枯れ果てた山々の写真からのメッセージに、私たちは耳をふさいではいけないのだと思う。

【参照サイト】WWF #TooLatergram

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