大手化粧品ブランドの資生堂が、『The Party Bus 好きだなんて言えない』という「メイクの力」をテーマにしたショートフィルムを公開した。ハロウィンの時期にぴったりな華やかな広告だが、意味深なタイトルがついているように、物語はただきらびやかなだけでは終わらない。
ソーシャルメディア上では、Youtubeの広告動画として出てくるこの動画に対し「美しすぎてスキップできなかった。」「見入ってしまって元々何の動画を見たかったのか忘れてしまった。」というコメントが送られるなど、大絶賛されている。
内容を少しご紹介したい。主人公が扮する“かぐや姫”は、“サムライゾンビ”とは親友。彼女には“ドラキュラ”という恋人がいるが、サムライゾンビからの友達以上の感情に気付きつつあった。
仮装した人々が盛り上がるパーティーバスで、強引にサムライゾンビから引き離されるかぐや姫。ドラキュラがキスをしようとして、かぐや姫は目を閉じる。
その時、彼女の頬に一筋の涙が伝い、口紅を溶かした。その口紅が踊り出し、アイメイクと共に彼女の顔を舞台にストーリーを紡ぐ。
目を開けるかぐや姫。メイクが教えてくれた、自分の本当の気持ちを胸に、彼女が走って向かったのは……?
ご紹介はここまで。結末は、ぜひご自身の目で確かめていただきたい。
資生堂は2015年にも、ストーリー性のあるWEB動画『High School Girl? メーク女子高生のヒミツ』で日本中を驚かせた。今回のショートフィルムは、同社が「Amazon Fashion Week TOKYO」の公式コスメティックスポンサーになったことを記念して制作されたという。
迷ったとき、新しい何かに立ち向かうとき。私たちはメイクアップをすることで、自分に自信を持つことができる。そして少し勇気を出して、行動できる。誰かのためではなく、自分自身のために。そんなことを思わせてくれる3分半となっている。
また、少しネタバレになってしまうが、今回のショートフィルムでは同性愛も描かれている。世界規模で活躍する資生堂が伝えたい、LGBTQへのリスペクトも感じられる。私たちを勇気づけてくれるメイクの力を伝える、短くも力強いメッセージ動画だ。
【参照サイト】THE PARTY BUS | 資生堂