廃棄予定のクリスマスツリーでビールをつくる。オランダ発の無駄にしないアイデア

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オランダのブルワリーLowlanderが、廃棄予定のクリスマスツリーを集めて新たなビールを醸造する取り組みを開始した。

年が明け、新たな生活が始まっている。あなたの家では、正月に松飾を飾っただろうか。ヨーロッパでは日本の正月のような一大行事といえば家族でクリスマスを祝うことで、行事に欠かせない本物のクリスマスツリーは1月初旬まで家に置いてあることが多い。暗くて寒い冬、綺麗に飾られた緑鮮やかなクリスマスツリーを見ると元気が出るが、そうして役目を終えたツリーはどうなるのだろうと、考えたことはあるだろうか。

このツリーは、根を切っただけの生の木だ。ヨーロッパだけで毎年5,000万本のモミの木が伐採され、クリスマスツリーとして販売されている。そしてクリスマスシーズンが終わる1月半ばには、その多くが木材チップや焚火に使われたり、廃棄処分されたりしており、この廃棄問題については常に議論が行われている。

そんな中、Lowlanderはクリスマスツリーの美味しい再利用方法を考え出し、「Tree to Table(ツリーからテーブルへ)」という名のクラウドファンディングプロジェクトを始めた。

Lowlanderのクリスマスツリーリサイクル

(c)Lowlander

このプロジェクトでは、オランダのバーやレストランで飾られ、捨てられるクリスマスツリーを集めて、ビールにする。ツリーの葉を使って、ビールに微妙な味わいを加えるという。

2019年冬のIPA(インディア・ペール・エール:ドライでアルコール度が高めのビール)の生産には、600㎏のモミの葉が使用される予定だ。このビールに使うのは葉のみだが、ツリーの全部位をギフトセットや、新しいボトル、そして限定版スパークリングビールなどに再利用し、できるだけゴミを出さないよう取り組む。

プロジェクトへ参加をする人々は、自分の家のクリスマスツリーが本物であるか、そして化学薬品や殺虫剤が使われていないかなどをチェックする。問題がなければ、Lowlanderが無料でツリーを回収してくれるようだ。

もし、殺虫剤などが使われていて、ビールづくりに適さないツリーを持っていた場合も、クラウドファンディングの支援はできる。Lowlander社のチーフオフィサーであるカンプマン氏は、「この試みを自分たちだけで行うのではなく、クラウドファンディングすることで、人々にプロジェクトに関心を持ってもらい、モミの木からできた新製品を最初に試してもらうことができる。」と語っている。

通常であれば廃棄されるクリスマスツリーを美味しいビールに変えてしまう、オランダLowlanderの試み。たくさんの人の色々な思い出がつまった、このビールを味わってみたい。

【参照サイト】Lowlander Beer Recycles Christmas Trees Into Winter IPA