2030年までに商品輸送の50%をカーボンニュートラルに。アマゾンが打ち出す新たなミッション

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物流業界の世界大手アマゾンが、2030年までに商品輸送の50%を「カーボンニュートラル(炭素排出量実質ゼロ)」にするという目標を発表した。

いま、世界では気候変動への対策に向けた取り組みが行われ、企業もさまざまな施策を打ち出している。最近では、家具メーカー大手のイケアが2018年秋にカーボンゼロ宣言を行い、2019年1月からは、上海のすべての商品輸送を電気自動車で行っている

アマゾンが今回打ち出したビジョンは「Shipment Zero」と呼ばれる。世界で行われる同社の輸送を100%再生可能エネルギーにするという長期的な目標に向けて、サプライヤーと共に電気自動車、航空バイオ燃料、再利用可能な梱包材、再生可能エネルギーなどの開発を行っていくという。2019年後半には、CO2排出量に関する具体的な目標とそれに向けたプログラムを発表する予定だ。

アマゾンの箱

Image via Shutterstock.com

これまでにもアマゾンは、開封をラクにして梱包のムダを防いだ新梱包「フラストレーションフリーパッケージング」や、独自コンテナでの発送、太陽光・風力発電ネットワーク、循環経済への投資基金「クローズドループ基金」など、多様なプログラムを通じて持続可能な輸送への取り組みを行ってきた。

「顧客は、より多い選択、より速い配達、より低コストを望んでいる。コスト削減には、環境へのコスト(負担)削減も含まれるとわれわれは考えている。」と、アマゾンは公式ブログでつづっている。

アマゾンといえば、日本支部であるアマゾンジャパンの事業売上高だけでも、2016年に前年比17,5%増の1,1兆円(※1)を記録している。オンラインショッピングによる商品輸送が増えるいま、彼らのShipment Zeroミッションは他の企業にも影響を与えていきそうだ。

※1 アマゾン日本事業の2016年売上高は約1.1兆円【Amazonの2016年販売状況まとめ】
【参照サイト】Delivering Shipment Zero, a vision for net zero carbon shipments
【参照サイト】すべての輸送をEVで行う上海のイケア。モビリティの新たな未来を描く

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