働き方と地球をサステナブルに。リモートワークが環境負荷を減らす3つの理由

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今年1月に、東京で雪が降った際には、在宅でリモートワークをしたいと思った方も多いのではないだろうか。近年の日本は、大雨の日数や真夏日が増えており、今後大雪の増加も見込まれるなど、気候の変化が激しくなっている。

先日も、アメリカ北部のシカゴでは過去最低の-29℃を記録するなど、今や異常気象は日本だけでなく全世界で見られており、環境負荷の軽減は全世界の課題である。

そんな中、先進国で増えているオフィスに行かずに自宅やコワーキングスペースなどで仕事をする「リモートワーク」は、環境負荷軽減に貢献できる可能性があるという。いくつかのグローバル企業の取り組みや調査から、リモートワークは「二酸化炭素排出削減」「電力消費削減」「ごみ排出削減」の3つの点で環境の負荷を軽減することができることが分かっている。

通勤

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まず「二酸化炭素排出削減」。平均的な会社員の仕事関連の二酸化炭素排出量の90%以上は、通勤で占められているという。しかし今後、多くの国や地域でフレキシブルな働き方が広がり、それによって2030年までに二酸化炭素排出を年間2億1,400万トン削減できると、世界的なワークスペースプロバイダーのリージャス・グループ(IWG)は試算している。

実際に富士ゼロックス株式会社は、現在8,000人以上の従業員を対象にバーチャルオフィスを導入している。導入は一部の職種に限られているものの、2014年の導入時から年間460万トンの石油燃料を節約していると試算している。アメリカのITソリューション事業を手がけるデル株式会社も、2014年から、大半の会議をオンラインに切り替えており、現在までに二酸化炭素の排出を6,700トン削減したという。

次に「電力消費削減」。従業員は、会社にいるときよりも自宅にいる時のほうが電力消費に敏感になる。そのため、リモートワークは自宅にいる従業員のエコ意識を高めるだけでなく、実際に電力消費を抑えられているようだ。自宅勤務によって従業員一人あたりの消費電力は、会社にいるときと比べて約20%増加する一方、オフィスを稼働させないことでその分を上回る電力を節約することができる。

米国エネルギー情報局によると、全米のオフィスが1日に消費する電力は石油1,900万バレル分に等しい。米国のすべての労働者が仕事の一部をリモートワークに切り替えることで、そのうちの175万バレル分を削減できるという。

remote work

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そして最後に「ごみ排出削減」。英国の非営利団体WRAPによると、自宅で働く人は会社で働く人に比べ、テイクアウトをせずに自分で朝食や昼食を作る傾向があり、包装ごみの削減に貢献するそうだ。同じように、オフィスに行かないことで紙コップの使用や紙の印刷も削減することができる。リモートワークは職場で出るごみの削減にもつながりそうだ。

様々なコミュニケーションツールやグループウェアが普及しつつある現在、オフィスに通勤しないワークスタイルは今後も広がっていくだろう。日本でも環境負荷の軽減や働き方改革などが企業に求められている中、企業にとってリモートワークを導入するメリットも大きくなっている。今後多くの企業が導入するためには、環境負荷や労働生産性などそれぞれの観点から定量的な効果を示し、目に見えるメリットを提示していくことが不可欠だ。

【参考】 Xerox Virtual Office PrXerox
【参考】 Starbucks to Eliminate Plastic Straws Globally by 2020
【参考】 気候変動の観測・予測及び影響評価統合レポート2018 ~日本の気候変動とその影響~
【参考】 通勤時間の短縮により、2030年までに2億1,400万トンの二酸化炭素が削減可能に